2.門出⑥
特別訓練が終わって…。
目が覚めた。ベッドの横に椅子があり、女性戦士が4人座っていた。今日、剣を交えてはいないが護衛隊の制服を着ている。
「気がつきましたか?」
3人の内の1人が声をかけてくれた。
「すみません、僕、訓練で倒れたんですよね?」
「そうですよ」
「僕の今日の任務は?」
「今日は訓練だけです」
「ゆっくりしてください。この部屋は今日からあなたの部屋です」
「あなた達は?」
「私はユーリです」
ユーリは髪が黒かった。優しそうな顔立ちをしていた。
「私はアリスです」
アリスは金色の髪だった。童顔なのか、とても若く見える。かわいい。
「私はサラ」
サラは緑色の髪だった。控えめな美人だった。
「私はアンナ」
アンナは青い髪でクールな美人だった。この部隊には美人が多いらしい。
「皆さんとは、今日は対戦していませんね」
「私たちは戦闘よりも回復魔法の方が専門なのです」
「ああ、それで」
「今もレンさんの回復をさせているんです」
「お世話になってしまって、すみません」
「いえいえ、私たちの仕事ですから」
「初日から恰好悪いところをお見せしましたね」
「いえ、健闘なさった方ですよ」
「そうなんですか?」
「ええ、みんなビックリしていましたよ」
「じゃあ、僕が倒れるのは予定通りだったんですね?」
「そうです」
「新入りが入ると、ああいう洗礼があるんですか?」
「はい、そうです」
「では、私たちはこれで失礼します。明日、体調が悪かったら休んでもいいとリーさんが言っていましたよ」
「わかりました」
「では、おやすみなさい」
「はい」
僕はもう一度寝た。すぐに熟睡した。とても疲れていた。
★メッセージ、コメント、評価、感想、レビュー、ブックマーク等よろしくお願いいたします★




