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陰陽術の使い方  作者: 総督琉
天空の妖怪城編
30/161

第30話 妖怪の王

 俺は土蜘蛛に空まで吹き飛ばされていた。


「土蜘蛛。まだお前は人間に戻れる」


 俺は土蜘蛛を人間に戻すため、俺は土蜘蛛を殺さないでいた。だがこのまま妖怪のままだったら、土蜘蛛は人間に戻れない。


「なあ陰陽師。俺は人間が大嫌いなんだ。だから俺は妖怪になったんだ」


「違う。お前は人間に戻りたいと思ってる」


「違う。俺は陰陽師が大嫌いで、お前らのお世話になるくらいなら、死んだほうが……ま……」


 急に俺と土蜘蛛に糸が絡み付く。俺たちは引き締められ、体が密着する。


「何だ?」


 そして空まで運ばれる。


「ここは……!」


 目の前には大きな城があった。


「空に……城!?」


 この城は周りが壁に囲まれていて、戦国時代にあってもおかしくないくらい普通で、中古の城だった。


 その城の屋根に人の姿をした男が立っていた。


「土蜘蛛。奴が……お前ら十二夜叉大将をまとめる奴か?」


「ああ。あのお方こそ、我ら十二夜叉大将が(かな)わない存在だ」


 土蜘蛛が震えている。いや、土蜘蛛よりも黒龍のほうが強そうだが……。


「土蜘蛛。良くやった」


 謎の男はそう言った。十二夜叉大将を束ねる男は、手から出てる糸を持ち上げ、十二夜叉大将を束ねる男の頭上に浮いている檻に俺たちを入れた。


「あれ? 土蜘蛛も一緒に!?」


「良くやったよ。土蜘蛛。でもね、君は十二夜叉大将には力不足すぎる。だから新しい者を用意した」


「用意?」


「さあ来なさい。百々目鬼阿修羅(とどめきあしゅら)


 初めて聞いた妖怪の名前だった。百々目鬼だったら知っている。だが百々目鬼阿修羅なんて妖怪は存在しない。いつも本ばかり読んでいたから全ての妖怪は知っている。


 大きな足音が、十二夜叉大将を束ねる者に向かっている。


 百々目鬼は小さい代わりにスピードがある厄介な妖怪だ。それなのにこの力強い足音。これは……


「まさか……お前」


「この妖怪は私が創った。この妖怪は百々目鬼と阿修羅を複合させた妖怪。つまり複合妖怪だ」


 十二夜叉大将を束ねる男は、誇らしげに語っている。


 複合妖怪は様々な妖怪を組み合わせた妖怪。つまりこの妖怪は恐ろしく強い。

 だがそんなことよっぽど強く、知識もある者しかできない。

 それにこれは禁忌の術。それほどの大罪を犯すなど、人道に反している。いや、あいつは人間じゃないな。


「土蜘蛛。あの男の名は?」


「彼はこう名乗ってる」


 ー妖怪の王、と。

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