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陰陽術の使い方  作者: 総督琉
都市神編
13/161

第13話 都市神

 俺は長い時間を掛け、五行全てを習得した。


「よくやった」


 父上は褒めてくれた。

 だがくうせんを生き返らせるといっても、どうやって生き返らせるのだろう。

 そんな俺に、父上はその方法を教えてくれる。


「都市神の所に行け。お前の実力次第でくうせんは生き返る」


 実力次第という言葉に違和感を感じつつ、もう一つの疑問を口にする。


「その都市神とやらはどこにいるんだ?」


「ここから北にまっすぐ進むと観音堂という寺が見える。そこに都市神がいる。都市神はその土地を支配し守る存在である……」


 俺は父上の話を最後まで聞かずに観音堂に向かう。くうせんの魂の灯火が尽きる前に、くうせんを生き返らせたかったから。

 辺りが暗くなってきた頃、俺は観音堂に着く。観音堂の中には祭壇があったため、俺はそこで土下座をする。


「都市神様。くうせんを生き返らせてください」


 すると二本の角が生えた人の姿をした者が現れる。まるで鬼だ。その都市神は急に襲ってくる。俺は即座に避ける。


「何するんだ」


「生き返らせたかったら俺に勝て。ただそれだけだ」


 その時察した。父上が俺に力を教えてくれた事も、俺に陰陽師について教えてくれた事も。このためだったのだと。


「滅」


 都市神は俺は放った火を避け、両手で振るう金棒での一撃が腹を直撃する。金を発動させる隙すら無かった。


 これが………都市神!


 俺は観音堂の壁に思いっきり衝突する。一瞬で居敷が飛びそうになった。

 俺はすぐに起き上がる。


(いやし)


 腹の傷を治す。だが完全には治らない。今は痛みを抑える程度しか出来ない。

 だが都市神は休憩させる時間を与えまいと、金棒を握り、俺に殴りかかろうとする。


「滅」


 俺が放った火を都市神が金棒で跳ね返す。


「壁」


 咄嗟に土を発動させる。壁に火が衝突し、壁は砕けて煙が周囲を渦巻く。


「強い!」


 一筋縄では行かないな。


 火は妖怪を滅し、木は敵を捕らえる。土は周囲を守り、金は己を変化させ、水は傷を治す。これが五行。今まで教わったことを全力で放つ。


「縛」


 都市神を観音堂の床を破り、地面に生えている根で足を捕らえる。だが都市神は暴れだす。


(へき)


 都市神の周囲を土で囲み、動きを封じる。


「滅」


 土の壁の天井にだけ空洞を造っておき、そこに最大の炎を放つ。爆炎が壁を破壊して、煙が観音堂を埋め尽くす。


「勝っ……た?」

五行とは


・火

………火は妖怪を滅する火を生み出す。火を使った技には"滅"などがある。


・水

………水は生物を癒す力。技には"癒"などがある。


・木

………木は自然を操作し敵を捕らえる。技には"縛"などがある。


・土

………土は地を操作し目標を守る事が可能。技には"壁"などがある。

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