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UFO I  作者:
オープンβ2:1日目 前編 /5日
1/4

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目を開けたら海岸だった。

キャラクター設定した少しだけ長くなった蜂蜜色の髪が靡き片手には剣を持っている。

少しだけ色薄くしすぎただろうかと髪を人差し指で弄りながらも後悔する。

耳を髪が擽る様な感じがしてなんかもどかしく感じる。

衣服は初心者の服だろうか。

初心者らしく防御力がなさそうなのは確かだった。


海岸にはデフォルメされたウーパールーパーを模したようなエネミーが群れている。

群れていると言うよりも湧いていると言った表現に近いかもしれない。

敵とはいえ意外に可愛らしい。テイムしたい人が出そうなデザインだった。でも大きい。

身長変えていない僕の体の半分くらい…だとすると大体70cmくらいかもしれない。


トルルパー Lv.2


付近にはNPCロットがいる。ロットは釣竿だから海の国なのかもしれない。

僕もVRMMOは前以外やったことがないからあまりわからないけど

1年程度ならばやったことがある。

ウィンドウに表示されたマップは海岸しか表示されていなかった。

ウィンドウをタッチしてマップを拡大してみる。地名はチャルート海岸。結構広い。

NPCは目の前のロット含めて3人いるようだ。

みんな海沿いの近くにいる。


海の方にいるNPC、ロットに話しかければ進めるのかもしれない。

もしくは話しかける必要は無いのかもしれない

とりあえず、誘ってきた智晴を探すためにロットに話しかけた。地理を知るって大事だよね。

ファレンスにいるって言ってたし。ファレンスが何処かわからないけども。


地味に僕よりロットの方が頭1つ分、身長高い…


「こんな辺境の海岸になんか用?、それとも釣りしに来たのー?」


・あなたは誰?

・場所について

・釣りは好き?

・クエスト

・魔物について


選択肢が出てきた。僕はとりあえず一番上を押す。


「私はロット・フィーシュっていうんだよー

海を見るっていいよねー。癒されるよねー。一緒に釣りするー?」


 ロットと一緒に釣りをしますか?

 ・はい

 ・いいえ


僕はいいえを押した。

おそらく釣竿持ってないから釣り出来なさそうな気はする。

もしくは貸してくれる可能性もあるが。


「そっかーまた今度ねー」


どうやらこのNPCはロット・フィーシュって言うらしい。

釣竿、魚、釣りが好きそうな名前だね


もう1回話しかける。次は『場所について』を押した。


「ここはチャルート海岸だよー、お魚が結構取れるんだよー、あっちに行けば港、そっちに行けばシュベルン草原があるよー、街は草原の方にもうちょっと行かなきゃ付かないよー、ネメシス地方は船か飛獣じゃなきゃいけないよー、ところでここで取れる魚も美味しいよー、釣ってあげるから一度食べてみなよー」


どうやら奥の方が草原でシュベルン草原に行かなきゃ行けないらしい。

そして条件達成次第で海にも行けるのかもしれない

飛獣なんてものもいるのか…海の向こうは…ネメシス地方…


集落まで結構遠いじゃないか

智晴も智晴で迎えにも来てくれないとは薄情な奴。

後で文句言ってやろう。

僕なんかが文句言っても彼奴は対して気にはしないだろうけども


さらにもう1回話しかける。僕は次に『釣りは好き?』を選択した。


「好きだよー、気が楽になるし何よりも癒されるからねー、それにねー、釣った魚はすごく美味しいんだよー、本当は一緒に釣りしたいんじゃないのー?」


 ロットと一緒に釣りしますか?

 ・はい

 ・いいえ


僕はいいえを押した。2回目だけど。


「釣れないなー」


皮肉なのかもしれない。けれども僕はそう簡単に釣られる魚ではない。

もう1回話しかける。次は『魔物について』を選択した。


「チャルート海岸の魔物はトルルパー、ロジフィル、シークラブだよー、トルルパーは何もしてこないけどロジフィルは釣りしてると時々出てくるんだー、水鉄砲してくるよー、シークラブはクラブで叩いてくるから注意が必要だよー気を付けてー」


どうやら3種類いるらしい。

安全と言われていたので付近に沸いたトルルパーに接触してみる。

なんかぬるぬるした感触がした。


僕はロットさんと別れて海岸の方に歩く。穏やかな波の音が響き、少し寒い潮風が吹く。

しゃがんで砂を触ってみればサラサラという感覚がして砂浜の砂を触っているようで物凄く感覚的にはリアルだった。

海は雲が悠然と漂う空が写っていてとても綺麗に映えている。

空の方にも何かあるのかもしれない。

この4年でかなり進化したんだなーと思う。

ベータテストでこれはレベル高い。

特に会社には興味はないけど友人に異常に勧められてやったこのゲーム。

面白いか面白くないか僕は見極めてやるぞ。


そういえばここ4年はVRMMOをやっていない。

前にやったVRMMOは『Quarter Hollow』

お化けを倒すオンラインだった。久々に開いたらサービス終了してたけども

面白かったか…といえば微妙だったし、元々僕はお化けの類は苦手だ。それでも1年やれたことは褒めるべきなのだと思う。

ちらほらトルルパーに攻撃しているプレイヤーを見かけるが僕よりもレベルが高い。

それはそうだ僕はさっき始めたし敵にも攻撃してないからLv.1のままだ

こっちのトルルパーはLv.3なのか。湧きのレベルが違うのはオンラインでもよくある。

後で境も見極めなければいけない。

もしくは既に見極めてる人が掲示板にいそうな気はするけど。

掲示板あるのかな?そう思いながらメニューを開く。


メニューを閉じる

・アバター

・アイテム

・マテリアル

・コミュニティ

・システム


おそらく掲示板はコミュニティの方だと思うのでコミュニティを押した。

コミュ板なんて名称も時々使うし。

マテリアルは後で調べるとして今は掲示板だ


コミュニティを閉じる

・イベントリスト

・チャット

・パーティ

・ギルド

・フレンド

・近くの人

・交流掲示板

・ブラックリスト


うわあ、リスト多い…これVRMMOやったことない人見たら多分混乱すると思う。

とりあえず掲示板があるのはわかったのでメニューを閉じた。

メニューを閉じると一気に片付けれるのか。この機能は地味に便利な気がする。

この機能だけの話だけども。


海岸を歩いているだけで心地がいいのは凄いと思う

本当に海辺を散策しているようで居心地がいい。

ルーパーは湧きはするが攻撃はしてこない。

レベルが上がると攻撃してくるのだろうか…

Quarter Hollowは風景見てても攻撃してくる敵はいたしLv.100層区域だと気付けば殺されてるのはざらだった。そういう意味ではQuarter Hollowは優しいゲームとは言えなかった。


そんなことを考えて海岸をゆっくり歩いていると『シュベルン草原に入る』のウィンドウがでてきた。

僕の肩がはねる。

急にでてきたからびっくりした。


 シュベルン草原に入る。

 ・はい

 ・いいえ


僕は迷わず『はい』を押した。目の前にゲートらしきものが出現した。

ゲートの向こうには草原が見えている。

僕は足を踏み入れ草原に入り後ろを振り向くとゲートは消えてしまった。

草原は風が草を揺らぎデフォルメされたミルク色のもふもふした羊のような敵がちらほら見えた。

クリシープ Lv.5

やっぱりかわいい。妹達が好みそうなデザインだった。


Quarter hollowはオープンワールドだったから読み込みも移動もなかった。

こっちはマップが細かく区分されているのかもしれない。

オンラインゲームには3種類の世界があるから…

とはいえゲート式ってのはQuarter Hollowのイベント移動の時のを思い出す。なんか懐かしいような気がした。

現在地:チャルート海岸→シュベルン草原

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