資料9~二名法、VAF、弩、PET
・二名法
本作の世界の人間種族は全て二名法という表記方法で分類されています。ただし、この表記方法は本作の世界に限らず我々の世界も同じです。
我々の世界の人間種は、一属一種しか存在しません。属がホモ、種がサピエンス。ですので、人類はホモ・サピエンスという名称なのです。属と種を合わせて呼ぶことを「二名法」と呼びます。
亜種を設ける場合は、ホモ・サピエンス・サピエンスと、サピエンスを繰り返す場合もありますが、本作世界では一般的ではありません。
また、これも我々の世界でも同じですが、属の頭文字は必ず大文字で表記します。
ですので、本作の世界のH属、R属という分類は大文字です。
H属はHomo、R属はRagnarokだと言われています。B属、G属、E属、T属、D属の正式名は不明です。しかし、その属の特徴から、ある程度の予想はついているようです。
本作の世界では、基本的に属は頭の大文字だけで表記します。
例を出しますと、ラグナ族はR・ラグナとなります。もし、我々の世界の人間種を本作の世界に合わせて表記すれば、H・サピエンスとなるでしょう。
アリス族、ハイランダー族、ランス族、テーベ族などは、すべてラグナ族に含まれます。
我々の世界では、ホモ・サピエンスでも、コーカソイド、モンゴロイド、ネグロイド、オーストラロイドという人種に分かれており、体格や肌、目、髪などの性質は結構違います。
このように、アリス族、ハイランダー族、ランス族、テーベ族は、体格や性質はやや違っても、R・ラグナという種に分類されるのです。
我々の世界では、同属が交配可能かどうかは個々によって違うと言われています。本作の世界では、同属は基本的に交配可能と考えて間違いありません。
我々の世界の人間種だと一属一種しかおらず、比較できないので、他の動物を例にします。
馴染みの深いペットのイエイヌとオオカミは、性格が大分違いますが、同属同種です。イエイヌはオオカミに含まれると考えてよいでしょう。
オオカミとコヨーテは同じイヌ属ですが、別種です。しかし、交配可能で、子孫を残すことが出来ます。
ライオン、トラ、ジャガー、ヒョウは全て同属別種です。全て交配可能で子孫については不明です。
ハシブトガラスとハシボソガラスも、同属別種です。この二種は極めて近接した地域に多数生息していて、外見や能力も似ており、お互い交配して子孫を残す能力があります。
しかし、いくら子孫を残す能力があっても、これら別属間との交配はほとんど見られません。これは異属交配と呼ばれています。
我々の世界での異属交配種は、遥かに発生率が低いのです。しかし、この異属交配、爬虫類や植物などでは、比較的よく認められている現象です。
本作の世界ではそれぐらいの頻度で、人間属の異属交配も発生することがあるのです。しかし、頻度が低い事には変わりありません。
条件は属間によって、また性別でもまったく違います。
ちなみに本作の世界では、生物学のことを種族分類学と呼んでいますが、これはこの世界の生物学が、人間という属と種の交配、特殊能力の伝播について研究していることが主の学問から始まっているからなのです。
****************************************
・VAF
VAFは、ヴェスタ・アンチ・フィールドの略です。
ヴェスタの加護を持つ女性が、その加護を周囲にバリヤーのように展開し身を守ることが出来ます。
また、女性の法兵、航空騎兵は必須の装備で、自分のPN回路と法力エンジン、制御、エネルギーの供給の接続に必要です。
VAFガーターリング、若しくはVAFコルセットとして装備します。
金属鎧を装備していると効果が無くなります。
使用者に金属鎧並みの防御力を与えますが、金属鎧は斬攻撃に強く、衝撃にはそれほど強くないのに対して、VAFは衝撃に強く、斬攻撃には比較的弱いです。
****************************************
・弩
本作の世界では、窒素化合物である火薬が無く、火薬の代わりに法撃魔法があります。ただし、法撃には法兵の適性がいる上、極めて高コストで修練が必要という欠点があります。
そのため飛び道具として、弓も現役です。
飛び道具の中で、手で弓を引くのではなく、機械的な装置で捲きあげて使用するのが弩です。弓より速射、連射能力は劣りますが、簡便で誰でも命中させやすい為、戦場では比較的よく使用される武器です。
使用は簡単ですが、整備は難しいので管理には技術が必要です。
※イラストは、エルトロン族の弩連隊の兵士です。
****************************************
・PET(素材)
PETの正式名称は、ポリエチレンテレフタラートですが、本作の世界では単にPETとだけ呼ばれ、正式名称は忘れられています。
PETはムラト族でよく利用されている合成樹脂で、飲料の容器の他に、衣類にもよく使われます。
容器としての性能も、衣類としての耐久性もとても高いのですが、ラグナ族などのR属の種族はなぜかこの素材を好みません。
特に悪影響があるわけではないのですが、合成樹脂という素材自体が、彼らにとって精神的に肌に合わないようです。




