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資料1~ラグナ族、カウル族、アリス族、テーベ族

・ラグナ族 R.ragna

挿絵(By みてみん)


 ラグナ族はアスンシオン帝国で人口の約90%を占める基幹種族です。

 男女とも美形なことで大陸中に有名で、顔立ちはよく整っており、頭髪は輝くような金髪、四肢はしなやかで美しくスタイル抜群です。特に女性はあらゆる衣服を美しく着こなす適性が高いといわれています。


 彼らは物事に対して責任感が強く、リーダーシップを発揮します。戦闘の際は戦士から法兵などなんでも対応しますし、商人や踊り子などの都会的な職業も得意な種族です。

 しかし、与えられた仕事に対して連続性や持続性が低いのが弱点で、ワガママで自己顕示欲が強い傾向にあります。

 また環境適応性は低く、慣れない土地での生活を苦手とする者が多いです。


 本作の世界のラグナ族は極めて繁栄しており、恋愛好きで、繁殖力も強いです。そのため、他種族からは色欲種族などと揶揄される事があります。


 美形種族であるラグナ族は光を好みます。

 明るい、綺麗、豪華、派手という言葉が大好きで、暗い、汚い、貧しい、地味という言葉を嫌います。これは見た目だけでなく行動や、様式、装飾などにも反映されています。


 アスンシオン帝国に居住するラグナ族は多くが光と理性を教義とするマキナ教徒で、啓蒙思想に影響されています。


 ラグナ族は見た目や雰囲気の凝った料理を好みますが、アスンシオン帝国では他種族の料理も多く食べられています。

 ラグナ族は甘党が多いのですが、彼らはメタボリック抑制酵素の影響で太りません。

 また、女性は体内の恒常性ホルモンバランス調整で生理は起こりません。

 ただし、ストレスが溜まると体内のホルモンバランスが崩れて、肥満や生理が発生することがあります。

 ラグナ族の処女の女性は“ヴェスタの加護”で守られています。


 本作の世界の種族分類学者は、ラグナ族をR属の人類と分類しています。

 種族名称は正式にはR・ラグナです。

 ラグナ族は大陸中に様々な諸派が存在し、レナ、ランス、テーベ、ハイランダー、アリス、ティルス、ノワール、カチュア、バイエル、エンカ、アテナの各族は、種族的にはすべてラグナ族と同じです。


 我々の時代の人類は、すべてH・サピエンスですが、これがラグナ族に対応していると考えればわかりやすいと思います。

 コーカソイド、モンゴロイド、ネグロイド、オーストラロイドなどは、体格や肌の色、髪質などは違ってもすべて同じH・サピエンスという種族です。

 これと同様に、ラグナ族各諸派は人間の種族的にはすべてラグナ族です。


 ヴァン族、ノスフェラトゥ族、ヴァルキリー族、ローランド族はR属ですが、ラグナ族ではありません。

 我々の時代には滅びてしまいましたが、H・サピエンスと同属異種族のH・ネアンデルターレンシスと同様に考えればわかりやすいと思います。

 H・ネアンデルターレンシスは、同じH属ですが、サピエンスではありません。


 本作の世界観では、同属は混血可能、異属は混血不能、若しくは条件有りとされています。


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・カウル族 H.dzungar var.caul

挿絵(By みてみん)


 カウル族は、アスンシオン領内に定住する異種族です。


 かつてモンゴルの草原地帯に住んでいた遊牧民族を祖先とし、帝国領内ではラグナ族に次いで人口の多い種族です。帝国南西方のマーワラーアンナフル地区の北側に大きな自治区を持っています。

 彼らは素朴で我慢強い性格です。全体的に小柄で、手先が器用、濃緑の髪をしています。男女の体格差があまりありません。自分の感情や意見を表に出すのは苦手で、農業や動物の世話を得意としており、都会的な仕事は概ね不得手です。


 彼らはラグナ族とは違いH属の人間種です。

 R属と混血可能ですが、混血するとR属の特性は全て失われ、H属が優先されます。そして、R属の遺伝子は上塗りされてしまい、混血からはもうR属は生れません。


 戦闘では弓による射撃を得意としています。特に馬の扱いが得意で、彼らが有する軽騎兵隊は帝国の有力な戦力となっています。

 彼らは自分たちの住む土地や村を愛し、農耕と牧畜に精を出す地道な日常を送っています。

 故郷の高原地域では、まだ遊牧生活を続けているカウル族の仲間もいるようです。


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・アリス族 R.ragna var.alice

挿絵(By みてみん)


 アリス族はラグナ族と同種族の諸派です。ラグナ族よりも小柄で、男女とも極めて非力な体格ですが、手先が器用でラグナ族以上に外見的な魅力に特化しているという特徴があります。

 アリス族の男性は大人でも少年のような姿で、無邪気で可愛く、そして一見すると女の子のように見えます。種族の特徴として女性用の衣服も装備する事ができるといわれています。

 女性は長く美しい髪を持つ美少女で、着飾るとさらに魅力的なことで知られています。

 彼らは、文化的にはラグナ族と同一であり、アスンシオン帝国内で、両者はとくに区別せずに一緒に暮らしています。また、他国では男性のアリス族もいますが、帝国には女性しかいません。


 アリス族はラグナ族よりもさらに都市に依存している事が多い種族です。

 個々にもよりますが、全体的に労働や学習が嫌いで、遊ぶ事、楽しい事が大好きという怠惰な種族です。

 アリス族は手先が器用で手で操作する機械類の扱いに長けており、武器は弩を得意としています。弩は比較的重い武器ですがアリス族は苦にしません。

 しかし、弩が得意とはいっても体力は極めて低く、また訓練せずに撃っても命中するわけではないので、それだけではとても敵を撃退できません。ですので、基本的にアリス族は他の種族の文化基盤に寄生しないと生きていけない種族です。


 アリス族は男女とも、異性を誘惑するフェロモンを出すと言われています。このような特殊能力を使わずとも、その可愛らしい容姿を活かして他の種族の文化に入り込み、権力者を篭絡してその保護を受けることで生活しています。

 そのため、アスンシオン帝国のアリス族は女性しかいないため、彼女達を嫌う帝国女性も多く、敵意を持って差別的に表現し、特に玉の輿寄生種族パラサイト・ジェンダーなどと差称されることもあります。


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・テーベ族 R.ragna var.thebes

挿絵(By みてみん)


 テーベ族はラグナ族と同種族の諸派です。外見や体格的な特徴はラグナ族とほぼ同様で、見た目で判別するのは困難です。アスンシオン帝国北方の半島、オビ諸島に共和制の独立都市国家を建設し暮らしています。


 テーベ族は都市防衛戦を基本とし、男性は盾を持った上での投擲武器による攻撃を得意とする重装歩兵として戦います。女性も投擲武器が得意です。男性は投げ槍、女性は短剣を用いる事が多いようです。

 ほとんどのテーベ族は男女とも“月影”という特殊能力を持っています。この能力は、手で直接投擲する投擲攻撃の有効射程内であれば、途中の障害や装甲を貫通するという能力があります。

 この能力により、彼らは近距離戦では極めて強力な戦闘能力を持っています。

 戦場では、男性は大盾に投槍、女性は丸盾に投剣というのが、テーベ族の戦場での一般的な武装です。


 テーベ族はあくまで都市での暮らしを生活の基本とし、都市の防衛や都市の維持の能力が長けていて、建築や家事が得意です。性格も穏やかで、上下関係に厳しく集団生活も問題ありません。

 しかし都市生活を基本としている所為か、テーベ族は屋外での戦闘に極めて脆弱です。テーベ族は自然地形での戦闘はすべて苦手です。そして天候の変化にも脆弱で、特に風雨には注意する必要があります。

 また動物が苦手で、テーベ族に騎兵、航空騎兵はいません。


 テーベの女性には変わった特性があります。それは、最初に貞節を捧げた男性に全てを捧げて盲従するという“破瓜の呪い”と呼ばれる性質があるのです。これは無理矢理に貞操を奪われても変わりません。そして一度その状態になると元には戻れないのです。ですので、テーベの女性は若いうちから仕える主人を決めて行動するようです。

 女性からみれば男性に従属化されてしまうというのは酷い特性で、我々の世界の女性人権団体から見ると敵視されるような危険な特性ですが、テーベの文化では、女性は都市においての育児と家事を責務とする事が女性としての誇りであると考えており、敬愛する主の為に従属化する事はとくに問題とは考えていません。そして、テーベの男性はこのような彼女たちを守るために死力を尽くすのです。


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