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第四回「不死鳥(チ)官兵衛」

(ナレーション)「まさかの妻バレによって城を追い出された官兵衛は泣く泣く秀吉のいる長浜城へ身を寄せるのでございました…」


「はっ、はは…笑えますよね、秀吉様。妻バレした上、城を追い出されるなんて荒木村重より終わっちゃってますよ(やけくそ泣)」

「かっ、官兵衛、話は聞いた。なんて言っていいか分からないけど元気出せっ、なっ?我らともに下剋上を生き抜こうと誓った仲ではないか!お前がだめになったら、色んなことしっちゃかめっちゃかになるんだって!」

「はっはははー(びっくりするほど力のない笑い)そんなこともありましたよねー。下剋上って…あれぇ、それって食べられるんでしたっけ…?」

「重症すぎるぞ、官兵衛!とにかくしっかりしてくれ!」

「え…よく聞こえません。わっ私は…少子高齢化…あーっ(号泣)織田家のことを考えて…天下統一…アー、ここまでやってきたのに…」

「かっ官兵衛、そのネタはやばすぎる!とにかくやめろ!」

(秀吉、冷蔵庫から冷えた缶ビールを持ってきてあわてて官兵衛にすすめる)

「ほれこれ飲めって!妻バレがなんじゃ!わしなど、どれだけバレまくったか!」

(官兵衛、体育座りのままビールをすする)

「そりゃ(ぶつぶつ)秀吉様はいいですよ。相手はリアル女子だもん。スマホやパソコンなくたって女子には会えるでしょ…」

「馬鹿言え!官兵衛、男はみなすけべだ!すけべの道は一つに通ず!結局同じ道を通るのだ!」

(秀吉、箱に入った壊れた家電製品の山を持ってくる)

「これは…?」

「今まで寧々のやつに破壊されたパソコンや携帯じゃ。買ったばかりのものもあるぞ。みろ、このスマホなど橋本○奈を待ち受けにしてただけでへし折られたのだ」

「それは酷過ぎますね。このノーパソ、もしや8ですか?」

「これは初音○クのスクリーンセイバーを使ってただけで踏み折られた」

「二次元まで容赦なしですか!?秀吉様、あなたどんだけ寧々様に苦労させたんですか?」

「それは聞くな!しかし官兵衛、そんなわしだからこそ言えるのだ!かみさんをだまらせるには、ひたすら仕事じゃ。おのれの欲望を達成するのは仕事!これを肝に銘じるのじゃ!」

「仕事…天下…天下統一!秀吉様、官兵衛、光明が見えてきました」

「そうじゃ、よく戻ってきた!さあその意気じゃ!飲め!今夜は朝まで付き合おうぞ!」

「よくぞ言うたでや、ハゲネズミ!」

(そこへいきなり信長が入ってくる。手に泣く子も黙るピンクドンぺリを持っている)

「話は聞いたでや!官兵衛、これ飲んで元気を出すだわ!わしはお前に期待しておるでや!」

「これはバブルの華…ピンドンではありませぬか!なんとまさかこれを、この官兵衛のために!?」

「ああっ、妻バレの件、わしにも責任があるでや!その詫びよ!受け取れ!」

「ありがたき幸せ!信長様、官兵衛、立ち直れそうです!」

「ははは、お前のかみさんにもメールを送っておいたでや!わしはな、ハゲネズミめと寧々の仲裁もしておる。任せておけ!ちゃんと書いておいたぞ!光、お前の美しさ、昔は盗撮画像十枚分だったのに、最近は二十枚分くらいに見えるとな!お前のかみさんに会ったことはないがな!」

「え…信長様、フォローになってないっすよ」

「何から何までありがとうございます!」

「官兵衛もそれでいいの!?」

「官兵衛、天下布武はすべてを変えるでや!おのれも下剋上を狙い、いずれは己の望む世を創れ!絶対領域が最上の美となる世の中を」

「わかりました!さすがは信長様!(感涙)官兵衛、おのれの道を棄てませぬ!必ずやいずれ、チカン兵衛の望む世を!」


信長の死に際して、官兵衛、言ったとされる。

「殿、やっとご運が巡ってきましたな!」

「う、うん。そうだね。お前に世の中変えられても困るけどな」

豊臣政権最大の功労者だった彼に、大きな見返りがなかったのは実はこのときのことがあったせい…だったりして。

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