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咲咲桜花

作者: 夢路雪乃

なんか、長編にできそうな物語になっちゃったw

私の街には不思議な樹がある。

桜の樹なのだが、一向に桜が咲かないのだ。

一種の怪奇現象かとも思えてくるくらいだ。


だがなぜか咲く瞬間があるらしい。

見た人は限定されている。

だが誰に言っても信じてもらえないのだ。

普段は咲いてないし、咲いても一瞬。

それを信じてくれる方が珍しいだろう。


ただ、私はその樹のしたで昼寝をするのが好きだった。

あの樹の下はあったかいのだ。

みんなは「寒い」というのだが私にはそう思えない。

太陽の光があたっているみたいに一年を通して暖かい。

理由はわからない。

理由なんてどうでもよかった。


ある日、私はふとこの桜が咲いたところを見てみたくなった。

「咲かないかな・・・」

私は桜が咲く日を楽しみにするようになった。

それまでは、あまりちゃんと見てなかった桜の樹。

よく見ると樹に何か彫り込まれている。

「これは・・・名前?」

そこには人の名前が彫り込まれていた。

そして驚くべきことに、私の名前を見つけてしまった。

私は彫っていない。

ならば一体誰が?


次の日、私はまた昼寝をしていた。

ふと、目が覚めると男の子がいた。

「覚えてる?」

誰だかまったくわからない。

「そうだよね、君が小さな頃に会ってるんだけどね」

思い出して。そういって私に手を当てた。



昔、私が一人で出歩いてしまったとき。

なぜかこの桜の樹の下に来たのだ。

「また咲いてる」

私が一人の時に決まって咲いているこの桜。

両親を連れてきても咲いていない。

だから話しても信じてくれなかった。

それで家を飛び出したんだった。

そして男の子と出会った。

「ここで見たことは誰にも言ってはいけないよ」

そういわれたっけ。

でも私は両親に話したはず。



「そっか、約束を破ってしまったから咲かなくなったのか」

男の子は頷いた。

「ごめんね、この桜綺麗だからもっとたくさんの人に見てほしかったの」

そう言うと、男の子は笑った。

「でもそれは僕じゃできないんだ」


男の子はここの守り神らしい。

どんどん自然が無くなっていくことで、力が出なくなってきているのだ。

守り神になれたのは、この桜が好きだったから。

この桜が好きな人にだけ、咲かせてあげられるのだ。


「君、一人なの?」

「事故にあって、死んでからずっとここに一人だよ?」

そうか…。



私は家に帰れなかった。




次の日、桜の季節でもないのに満開になった桜の樹をテレビは取り上げた。

そして、観光客が訪れるようになり桜の樹はどんどん増やされた。


「ねえねえ、あの桜の樹、なんかすごいらしいよ」

「あれでしょ、幽霊が写るっていう」

「うん、でもね。嫌な感じがしないの。見て」

観光客が撮った写真には、少年と女性が笑顔で手をつないで樹にもたれて寝てるのが写っていた。

えー

はい、久々の短編です。


右手を骨折しはや一週間。

はやいなぁw


終焉への物語も必死に執筆しております。

ただ大変なんだわw

打てないw


この短編も必死に仕上げました。

よかったら感想など送ってやってください

お待ちしております

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― 新着の感想 ―
[一言] 今の季節に相応しい、しっとりとした情緒のある短編ですね^^ もし長編として書くなら、きっと素敵な恋愛小説になるだろうなあと思います。 お見事でした!
[一言] お久しぶりです。 那音っす。 ほんとに長編にできそうですね。 というより、この文字数では若干無理やり纏めている感じがしないでもないので、もう少し丁寧に説明された方がいいと思いますよ。 と…
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