リビングとメールと4人の行方
今回も短いですが、Cの視点です。ホラーっぽくなっているでしょうか?多分なってませんね;;
そこには、真っ暗なリビング……Cたちがさっきまでいたリビングだった。しかし、電気はついていない。AもBもいない。ソファは埃にまみれ、棚は倒れている。
「こ、ここは?」
人の気配はしない。その時だった。ドサッと音がし、足元に何かが転がってきた。懐中電灯を当てると、そこにあったのは…
「………A?」
Aの、死体。頭はかち割れ、足が片方ない。千切れた、という表現が正しいであろう足の断面。青白くなった肌はドス黒い血の色で見えないくらいだ。
Cは何が何だか分からなくなった。先ほどまで電気がついていたリビングは汚れ、Bはいない。Aは死体となってCの前に現れた。
進むしかない、とCは心の中で呟いた。戻れない可能性があっても、この別荘は、母さんが……。
軋む床を踏みしめ、懐中電灯で照らして、リビングの奥へと歩く。どこからか笑い声が聞こえた気がした。
リビングの扉に手をかける。Dが出て行った方の扉はやはり開かなかった。キィィィイイもいう耳障りな音をたてて扉は開く。
ーーーーー着信音。Cのポケットから、落ち着いた着信音が流れた。
【痛いんだ。目玉がなくなった。足が喰べられた。喉が渇いたから、近くにあった赤い水を飲んだ。あの水はなんだ?助けてくれよ、俺を置いていくのか?俺も連れていってくれよ。
おかしい
コワイ
苦しい
】
メールの送り主はなんと死んだはずのAだった。
「ここにいちゃいけない。おにいちゃん、にげて。つかまってしまう」
「誰だ?」
どこからか澄んだ少女の声が響いた。
「……だが、ここから出た方がいいのは本当のようだ」
何かの気配を感じ、 Cは開いたままの扉の向こうへ踏み出す。
ーー彼は気付いていなかったが、その後ろには笑っているAがいた。
さて、次は誰視点で書こうかな。決まっておりませんwでも当分はBが出てこないと思います。