【ダンジョン】クエスト受注しないと天罰くだるらしいから、やってくよ(´;ω;`)【配信】3
「着いたー」
と、感動もへったくれも無い声で陽祐は言った。
ここに来るまでに、何匹かスライムを倒しているので、さらにメダルが追加となっている。
《メダル何枚になったー??》
「全部で三十枚」
《どのガチャするの??》
「そうだなぁ。
とりあえず、五枚のやつを三回してみる」
《武器が出るといいなー》
《(*´・ω・)(・ω・`*)ナ-》
《なにが出るかな♪なにが出るかな♪》
《なにが出るかな♪》
《なにが出るかな♪》
「出た!」
《はやくはやく、開けてー!》
《中身気になるー》
陽祐はカプセルを開封する。
すると、煙が立ち上る。
カラン、となにかが床に落ちる音が響く。
《ほんと浦島太郎の玉手箱みたい》
《なるほど、煙だな》
《ん?いまなんか落ちた??》
《剣か??》
《剣っぽいな》
落ちた剣のようなものを、陽祐が拾い上げる。
「おー、こんな物もあるのか。
あ、よく見れば小さく表示されてた」
それは、【竹刀】であった。
剣道で使う【竹刀】である。
専用の収納袋まで付いている。
剣道部に所属する者たちが持っている、あの長細い袋である。
《竹刀www》
《竹刀かぁ》
《せめて木刀ならなぁ》
《ちなみに、よく見かけるこういった竹刀は木刀より後に作られたんだぞ》
《え、そうなの??》
《そうなんだー》
《たしか江戸時代くらいに、今に伝わる竹刀が開発されたはず》
「まぁ、武器っちゃ武器か」
少し残念そうな声が陽祐から漏れる。
エリーは見慣れない武器に興味津々だ。
それに気づいたので、
「使ってみる??」
陽祐は竹刀をエリーへ渡す。
「いいんですか?!
では、お言葉に甘えて」
と、竹刀を受け取るや否や素振りを始めてしまう。
《エリーちゃん、興奮してて可愛い》
《玩具を与えられた幼児みたいwww》
《エリーちゃんはガチャしないの??》
感想とともに、疑問のコメントが流れていく。
エリーは携帯端末を持っていないので、陽祐がコメントを伝える。
「エリーはガチャしないのか??
って視聴者が不思議がってる」
「え?
あー、私はガチャガチャを回すことができないんです。
そう設定されてるんです。
ほかのお助けキャラもそう設定されています」
素振りをやめてエリーが答えた。
《へぇー》
《できないのか、そっか》
「じゃあ、ガチャ二回目行くぞー」
出てきたカプセルを開けると、また煙が広がる。
現れたのは【癒しのローブ】であった。
二着目である。
《おや》
《初日に手に入れたやつか》
「それじゃ、三回目なー」
ガチャを回す。
カプセルが出てきて、カパっと慣れた手つきで開ける。
「……まぁ、ガチャだもんね」
《今度はなんだ??》
《なにがでたー??》
陽祐は二本目の竹刀を視聴者へ見せる。
《竹刀かー》
《また竹刀》
《被りか》
「仕方ない、片方はエリーにあげよう」
《でも、エリーちゃんは今持ってる別の剣があるよね?》
《攻撃力はどっちが上なんだ??》
「さぁ?
普通に考えて、元々持ってる剣の方が攻撃力ありそうだけど」
「武器にもステータス画面があるので、武器に触れつつ【ステータスオープン】と唱えると、今触れている人が装備した場合、どれくらい攻撃力が上がるのか確認できますよ。
ちなみに、攻撃力がアップするなら【+】、下がる場合なら【-】で表示されます」
《へー》
《スレ主、やってみせて(ノシ 'ω')ノシ バンバン》
「わかった。
ステータスオープンっと、あ、出た」
《出たな》
《出てるな》
【攻撃力:-5】という表示がドローンによって映し出される。
《へ?》
《えwww》
《下がってる??》
《まぁ、竹刀だしね》
《そっか、竹刀だもんな》
「って、待て待て待て?!
俺、武器なんて装備してないのに、なんで?!」
《あ、たしかに》
《装備してないなら、プラスになるはずだよな。》
「変ですねぇ?
主はローブ以外は装備していませんし、他のものは道具として所持扱いとなっていますし。
んんんん???
この場合は呪われたアイテムでない限りは、プラスになるはずなんですけど……」
エリーも不思議そうに首を傾げてしまった。
どうやら、エリーにもわからない現象らしい。




