双子だから苦手も一緒48
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「――で。その黒大豆と知り合ったって事・・・・・・」
「はび。ぞうでず・・・・・・!?」
顔面が、腫れて正座させられている結くんは涙目で頷いた。
「どうするかーこいつの処遇? 被害者全員に話して警察に相談しようかー?」
「ぞれだげばがんべんじでぐだざいっ!?」
「誘き出せ」
「ばい?」
「この黒大豆を誘き出せ言ってんのよっ!? このクソ童貞っ!?」
「ばっばいっ!?」
「連絡を取れ。活きのいい人妻紹介するって・・・・・・」
「姉ちゃん・・・・・・、ヤクザみたいな事言わないで・・・・・・」
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「来るのよね? 童貞・・・・・・」
「真理の写真まで、許さない結くん・・・・・・っ!?」
「なんでわたくしの写真まで・・・・・・っ!?」
「若菜の写真を売るなんて・・・・・・っ!?」
「愛生の写真が無いのは逆に腹が立つわね・・・・・・っ!? あの引きこもりとあんたのお姉ちゃんも怒っていたわよ? 帰ったらパーティーね・・・・・・? 楽しもうねぇ・・・・・・?」
「とんでもねえ童貞ですね、親分」
「ガキってみなこんなもんかいな・・・・・・。恐ろしいなー・・・・・・」
「ゆーくーん? 後でどうなるか分るよねぇ? 全学年男子女子たちの敵になったんだけどー?」
「震えても仕方ないよなー、おれら今回の件で、全学年女子にしばかれたんやからなー?」
全身から汗が噴き出て震えて何も言えない結くんを、取り囲む男子たちはカッターナイフを、取り出して彼の目の前で刃を出したり戻したりして恐怖を植え付けていた。