双子だから苦手も一緒18
「大丈夫じゃないか、痛そうだな・・・・・・、ラケットで股間を打ったのか? 峰見」
「はいそうですけど? 何か悪いことしましたか先生?」
「したもしてないも悪いことだろう、どうせいつもの痴話喧嘩だろう・・・・・・?」
「大丈夫か今田・・・・・・?」
「新藤先生俺、保健室に行きたいです・・・・・・っ!? 精神的ショックで心にひびが入りました・・・・・・っ!? こんな暴力を社会は見過ごしてはいけまへんっ!? この女の非を認めさせてくださいっ!? ぐすっひっく・・・・・・っ!?」
白髪頭を、かいて結太を解放してくれる新藤先生は、「それは個人同士でやってくれ」と言って肩を、貸して椅子に腰掛けるのを手伝ってくれて溜息を零す。
「峰見? 今回は今田に謝れ。股間に衝撃を与えるとヤバいんだ。痛みが尋常じゃないぐらいに」
「嫌です!」
「謝るべきなのですっ!? 結太さんがこんなに痛がっているのに謝らないなんて酷いですっ!?」
若菜姫が、愛生の額に額を擦り合わせて互いに睨み合った。
「若菜姫っ!? そうだよね!? そうだよね!?」
「出るな詩乃咲。お前は下がっていろ。出られるとまた面倒だ・・・・・・!」
「そうよっ!? 出しゃばるなっ! このマフラー!?」
「またマフラーって!?」
「落ち着いて席に戻れ。詩乃咲」
「先生なんでですかっ!?」
「言っただろう? 面倒だからだ。お前が出ると!」
なんですか先生まで、と若菜姫が、椅子に腰掛ける。
朝礼終了のチャイムが、鳴ったのを見逃さなかった新藤先生は、
「これで朝礼を終わる。早く音楽室に行け!」
生徒たちが席を立って移動を開始している中、俺は腰を低くしながら移動を開始した。
「痛い~!?」
「股間を押さえながら歩かないでよっ!?」
「誰のせいやと思ってんねんっ!? 誰の!」
愛生が、引いた目で俺の隣を歩く。
「その立ち位置は若菜の定位置っ!?」
背後で喚いているのを聞き流している由美は、
「股間をしばかれて当然よねえ? いまだ童貞? 股間をお大事になさるといいわ?」
「痛そう・・・・・・」
真理は、青ざめた顔で結太の背中を叩いて痛みを和らげる。
「当然ですわ。股間があるだけでもマシですわ!」
梓が、縦巻きロールをなびかせて颯爽と音楽室に向かった。
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いい明日を!
良き未来をっ!
ではでは~!