双子だから苦手も一緒8
「歩む者ねえ・・・・・・。由美たち、音痴じゃん・・・・・・」
「――っ!?」
「た、確かに音痴だけどさ、なんとか上手くなるしなんとかイケるでしょ!?」
不安になって手が、震えているやつになんとかイケると言われてもねえ・・・・・・。
「それでどうすんのよ? レッスンを受けるお金もないし音痴だし何も無い由美たちに何が出来るの? それにレッスンも受けていないし所属事務所も無い」
「何も無いとはねーちゃん、それは無いんじゃ無い!?」
「真理だって頑張っているもんっ!? 一生懸命だもんっ!? 家で歌を歌う練習しているもん!? 発声練習の本読んで勉強しているもんっ!?」
「わーったわーった! 頑張ってますねー、それはようございました」
「頑張っていたら上手くなるもんっ!? 未来のドアを開くこと出来るもん!?」
「未来のドア跡形も無く破壊されていますけど? 現実に」
地団駄踏んでいる妹を、見て溜息を吐く。
今日は音楽の授業かー、上手くもならないのになんで歌うのよ、音楽の授業いらないじゃない、とぼやいて空を眺める。
「空はこんなに青いのに心に曇った空がある。今日も雨か・・・・・・、現実は厳しいね・・・・・・。空の美しさを描ける絵師がいたところで授業を開いても世界の全員が同じ絵を描けるわけでは無い。
この世には得意になりたいと願っても歩む靴が無くてみんなに追い抜かれる者がいる、世の中不公平だよね・・・・・・」
「今日夢が叶う幸せな日なら、いままで何していた・・・・・・? 多分、一生懸命になって頑張っていた・・・・・・。手に入るわけ無いけど靴があったなら一生懸命に走っていたよ・・・・・・?」
「声優になれるもんっ!? なんでそんなに簡単に諦めるのっ!?」
「簡単に諦めるのはいいことですわ? 貧乏人に叶えられる夢などありません事よ! おーほっほっほっほっほっ!」
「出やがったな、成金社長の娘っ!」
「なっなんですってー!? 誰が成金ですのっ!?」
「縦巻きロールにしてどうしたのですわ? 成金? お嬢様学校に通われてはどうですか? 縦巻きロールが邪魔で仕方ないのですが?」
縦巻きロールの女子生徒が、由美たちに話しかけてきたので追い払おうと弄りだした由美。
「縦巻きロールは関係ないでしょう!? いつもあたくしが話しかけてきたら縦巻きロールって馬鹿にして・・・・・・っ!?」
「なんで送り迎えがなくて徒歩で学校に通ってらっしゃるのですか? おーほっほっほっほっほっ!」
「馬鹿にして~!?」
「馬鹿になどしていません事よ~?」
「ちょっと二人ともやめなよ!」
「ん? どうした真理ちゃん!」
「「げ・・・・・・っ! いまだ童貞っ!」」
「二人そろっていまだ童貞って言うなしっ!?」
「今田結太なっ!? い・ま・だ・ゆ・い・た!」
「縦巻きロール気が合うじゃない。こいつのこといまだ童貞っていう認識はさすがよ!」
「さすがも何もこいつのこの目は女子をいやらしい目で見る変態にしかみえないですわ。当然ですわ」
「「変態に未来などない(でしょう・ですわ)!」
「変態にも未来をくれっ!?」
「ん? 真理ちゃん今日のおむ・・・・・・なんだ、ご褒美なしか・・・・・・」
さらしを巻いている妹を、見てすぐにそっぽ向いた結太。
「今日はご褒美ないかな、というかそんな気分じゃないの。黙って欲しいかな変態さん」
「あ・・・・・・」
「ジュピターさんが怒った、天使のジュピターが・・・・・・!?」
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いい明日を!
良き未来をっ!
ではでは~!