背中に
「この話は意味分らんな、まあ、なんでそういう事を言うのかは分ったけど、あんた、今度もかいな・・・・・・、よー邪魔されるなー」
邪魔されるときだけやで、あの子があんたに興味あるのは。後は見向きもされんからな、と言った姉は、テレビのリモコンを探し始めたので、手渡して、
「分っているけど、俺はあいつ、苦手やで・・・・・・」
「苦手や言うてもモテとるやない、羨ましい限りやで。ホンマ、贅沢やで? あの子あんなにあんたのこと好きやって幼稚園の頃から言うてんやで、年貢の納め時や、諦めてあんたを納めえ」
リモコンでチャンネルを、変えながらくわえたせんべいを食べ始めた姉に、
「いややで、あいつの性格知っとるやろ? またあないなことになったらどうするねん?」
「そんときこそ年貢の納め時。姉さんより早くに籍入れるとは姉不幸な弟やで」
「勝手に籍いれるな。姉こそ籍入れる相手おらんのか? そないな目立つ胸と顔と性格してたら寄ってくるやろ男どもが?」
「セクハラやで、あんた。お姉さんの清らかな性格してたら、そりゃあモテないわけ無いけどな!」
彼女は、ウィンクをして、
「けど、あんなん地獄でしかないな」
「あの件は負の遺産やな、あの子にとってもお姉さんたちにとっても――」
「――いまでも鮮明に覚えとるで・・・・・・あの事件・・・・・・まだ残っているんやろ? 背中に」
「本人は隠しているけど、見えへんからな背中は・・・・・・。なんで、俺はあのとき動かんかったんやろ、助けること出来たはずやで」
「しゃーないよ、ガキが出来ることや無いで? 普通動けやんで、あんなことに巻き込まれたら」
「でもあいつは――」
「――小さい身体で、命を懸けて俺を守った」
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