142/144
誕生日に交わした約束38
飾り付けされたリビングでいちたちを、待っている間不安な気持ちだった。
どう仲直りすればいいんや? 気持ちを素直に伝えればええんやんな。怖いなまた昔みたいに怒ってしまうんちゃうか?
隣に座る愛生は勝手にチキンを、頬張り美味しかったのか足をバタつかせて俯いているあたしに声をかけてくる。
「気にすること無いわよ。喧嘩ぐらい誰だってするし、素直じゃ無い馬鹿はこの世にごまんといる。だけど素直になって今日変えればいいんでしょうよ、自分を」
あたしの肩を叩いて、
「緊張したら言いたいこと忘れるわよ?」
「気にすんな。今日することは言いたいことを素直に伝えること。それだけ」