誕生日に交わした約束35
「一宮に虐められて部屋に閉じこもったけど、どうなんや? もう許してんちゃうの?」
「それは、そんなこ「そんなことある」ぐ・・・・・・っ!?」
「気持ち隠すのホント下手やなー笑えるわホンマ。最高や」
「若しかしてやけど、また同じ事してしまう想って逃げとるんちゃうか緒美?」
「でもな? 一人で抱え込まないことやな。抱え込めば痛みはそのまま残ってジクジクと痛みが続く」
「心が痛いと言うて欲しかったな? ずっと待っていたんやで俺はな?」
「ずーっと待っていた。心が痛いと言う言葉を」
「長かったけど、もう逃がさんぞ? 緒美」
「心が痛いんやったら言うてみー緒美。助けて言うたらこれから助けたるで?」
「そんなアホなこと・・・・・・っ!?」
「助けてほしないんかい?「・・・・・・っ!」
「助けてと言えるのは難しいことや。でもな? 助けて言える子になりや?」
「助けて言うのは悪いことじゃないねん。言われて腹が立つ人どこにおるんや? おらんやろ?」
「助けての声を聞いたら助けに行く」
「緒美やから助けるんじゃない。緒美が助けてと言えたら俺は緒美を助けるんや」
「間違えたらあかん。助けてと言って欲しい。どんなに話せん内容でも伝えて欲しい。大切な人にこそ絶対に」
「伝えてくれんと俺も痛いんや。隣におってずっと痛かった」
「気持ちを伝えてくれるまで助けへん、って、聞く人によれば酷い奴に思えるかもしれへんけどな? ちゃうで? 気持ちを伝えてくれるまで同じように痛みを抱えこむんやで? 隣にいる大切な人はな?」
「思いを伝えることは悪いことじゃないねん。むしろどんな言葉でも伝えて欲しい。本音を言うまで待つからって相手の助けて言う声を待ち続けるねん」
「助けて言うまで待つのは俺も辛いで? でも待ち続けた。だからこれはチャンスやから捕まえて絶対にきこうおもてるから逃げるなよ?」
「どんな言葉でもええ。辛かったんやったら昔の気持ちいま伝え? 痛みを抱え込むな。俺も痛みを受け止めたる。素直に話したら俺が教えたる。人生で腕いっぱいに抱えるのは人からもらった優しさや言う事をな?」
「苦しかったのなら辛い気持ちを伝え。辛かった分俺は緒美に優しさをあげる。それが辛かったときにもらわなあかん腕いっぱいに抱え込んでええもんや。
いまを生きるのには自信を取り戻すことと過去に遭った痛みを捨てることや」
「いつまでも持ってても人生に価値を見いだせん。心を腐らせるだけやで?」