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誕生日に交わした約束26
「『腕を折ってでも連れて帰り』っておばあちゃんが言っていたから、うんしょうんしょっ!?」
「拉致られるううううぅ!?」
「『絶対に家に帰したらダメやで。家に監禁道具用意したから縛ってでも連れて帰りなさい』っておばあちゃんが言ってたのよ!? よおおおおぉいしょおおおおぉ!?」
「ひいいいぃ!? お巡りさあああぁん!?」
「ゆーくん、何してんの?」
「助けてくれえええぇ!? 一宮っ!?」
溶け落ちそうになっているアイスを手にした女の子たちが、引いた目で結太たちの奇行を眺めていた。
「落ち着きーなっ!? あーちゃん!? ゆーくんの腕引っ張ってもお婿さんに出来へんから腕引っ張りーなっ!?」
「『絶対に欲しい男は手に入れなきゃいけないよ』っておばあちゃんが言っていたのっ!? 『全身の骨を砕いてでも手に入れなきゃいけないの。半殺しなら死んでないから大丈夫』ってっ!?」
「殺す気かああああぁ!?」