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俺のアンチはお前かいっ!?  作者: 白桜有歩
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誕生日に交わした約束23

「あたしの誕生日、どうせ誰もこーへんよな・・・・・・」


「喧嘩なんかするんじゃ無かったな・・・・・・」


 友達と喧嘩したその日から避けられて、気付けば虐めで人が信じられなくなった。


 そのたびにゆうくんが、駆けつけてきて側で励ましてくれた。


 彼がいなければこの記憶に、心を磨り潰されていただろう。


 捻じ切れるまで心を潰してくる現実に、心の中では叫んでも孤独のあたしの叫びは誰にも届かない。


 あたしを痛めつけて来る現実は、涙もカラからになっても次からつぎへと突きつけてくる。遠いあの頃に戻れるならいまの自分にはさせないだろう。


 来た道を辿るように過去を、振り返っても時計の針は戻らないのだ。


 来た道を辿れば過去を、変えることが出来るなら何度でも変えるだろう。過去の振り返りは心に毒なのだ。振り返れば戻れない一生かけても苦しみ悩む。


 地獄なのだ。過去を振り返ることは。だが、彼女たちともう一度と過去を振り返ることが救済にならなくても手を伸ばすのは人間の弱さだろう。


 一度も変えることは出来ない過去など何一つも変えられることが出来ない。過去を呪っても仕方がない。一度杭を打ち付けた金槌を、手に持っているのに言い逃れなど出来ないのだ。


 したらそうなる。やったらやられる。一度やれば二度と過去と同じ顔はしないのが相手の本音だ。相手は憎しみを込めて呪うだろう。歌うかのように呪いの言葉を、唱えるのが人間の本性だ。恨みを込めて呪いを、相手の耳元でささやくのだ。


 一度打った杭で開けた傷跡には元通りになることなど不可能。打った杭は大きく深くて傷跡が、膿んで膿が垂れ落ちる。一度した裏切りは二度目に目にする相手の目は、狂気そのモノ。


 決定的なやらかしは、永遠に救われる場所に戻されない。地獄の底で泣き叫び許してと懇願する相手のことを考えていない愚かさと、相手を呪い殺すは人間の弱さから。


 この世に手を差し出して罪人の罪を洗う神も、手を差し伸べて地上に戻す仏もいない。


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