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その令嬢、男性恐怖症にて。   作者: すーぱーはくと
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03

レイラが倒れてから、目を覚ますまでには一月を要した。その間、家族や侍女達は、特にレイラから姉のように慕われていた侍女のリリィはつきっきりで看病し、他の侍女から心配されてもレイラの側を離れようとしなかった。そして家族もレイラとリリィの親密さを知っており、かつレイラが最も信頼する相手だったので咎めることはなかった。

リリィは、時折り気を失いながらも顔を青くし、呻き声をあげるレイラを何度も見た。その度にリリィはレイラの手を握り、祈った。


そう、レイラはカナの最期を何度も、何度も見ているのだ。レイラは一度しか記憶していないが、記憶に無い状態で何度もループ再生をしているのだ。


そして遂にレイラが目を覚ます。レイラは丸一月眠っていた為、初めは喉がひりつき声が出せなかった。リリィはそれを察知しレイラに水を飲ませる。そして家族にレイラが目を覚ましたことを伝えようと席を立ったリリィは、レイラに止められる。


「お願い、独りにしないで・・・お願い」


と震えながら頼まれ、リリィはすぐにレイラのもとへと戻った。そしてリリィは偶然通りかかった他の侍女に家族に来てもらうように言うよう頼んだ。

そして少し経って家族が大慌てで飛び込んできた時には、レイラはリリィに膝枕をしてもらいながらリラックスしていた。家族はその光景に微笑み、慌てずゆっくりとレイラに近づいた。

レイラは家族に対し、自身の症状の原因が分かったこと、分かったが克服することは出来ないことを話した。

家族(とリリィ)はそれを受け、レイラに無理をしなくていい、辛くなったらいいなさいと優しく言った。それに安心したのか、レイラは眠りについた。その日はレイラは青い顔をすることは無かった。


そしてレイラは学園に復帰し、その数ヶ月後に卒業した。男子勢はあの一件から大いに反省し、極力レイラと話さないようにした。言いたいことがあれば他の女学生を介するようにしたのだ。そのおかげで、レイラは卒業までの間、倒れることは無かった。


そして無事卒業し、屋敷に帰ったレイラ。そこでレイラは、リリィから驚きの告白を受ける。


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