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その令嬢、男性恐怖症にて。   作者: すーぱーはくと
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01

とある国家には、少々特殊な令嬢がいる。彼女はスプリングフィールド家長女、レイラ。彼女は極度の「男性恐怖症」なのだ。いつから、というよりも、生まれつき、と言った方が妥当だろう。何せ、彼女が生まれてから、母には笑顔を見せるにも関わらず、父が視界に入ると突然大泣きを始める。それは妹の顔を見ようとした兄も同じ。2人はそのことにショックを受けたが、諦めずに接し続けた結果、レイラが16才になる頃には話せるようになっていた。但し、触れることはできない。かつて、レイラが11才の頃であったか、スプリングフィールド家は貴族であるが為に、またこの国の多くの貴族は政略の為に婚約を結ばせることがよくあるのだが、スプリングフィールド家も例に漏れず、格上貴族家からの打診でレイラに婚約者が出来た。だがその相手が来た時、レイラはヴェールを被り、相手と目が合わないように、また視界に入れないようにしていた為に相手は不満であった。

そのような状態で婚約が上手くいくはずもなく、その半年後にレイラは婚約破棄を言い渡された。

それを受けたレイラが明らかにホッとした表情をした為に相手は激昂、レイラに掴みかかった。その瞬間レイラは顔を真っ青にして震え出し、自分でも何がなんだかわからない内に気を失った。その事件をうけ、レイラを除く家族は緊急会議を開き、極力レイラに男を近づかせないように根回しをすることにした。ちなみに、相手方には法に則って制裁を下し、今ではその貴族家の評判は地に落ちているとのこと。


そしてレイラはその年の内に学園に入学。両親と兄はレイラを心配したが、レイラが「学園ならば人の目があるから酷いことにはならないだろう」と言われてしまい、断ることが出来なかった。(なんだかんだ娘ばか・妹ばかな家族である)そうしてレイラの学園生活が始まった。

レイラは初め、男性と目すら合わせないということで誰が口説き落とすか男子勢の中で盛り上がっていたらしいが、事情を聞いた女学生達による決死の防衛で難を逃れ、今までずっと男性と話さずに済んでいる。


だがこの日、遂に事件が起こる。何度遠目からアピールしても、何度視線を合わせようとしても避けるレイラに男子勢が痺れを切らし、集団でレイラに詰め寄った。他の女学生が不在の時を見計らってである。

レイラは突然詰め寄ってきた男子勢に、思わず後ずさる。だが男子勢は止まらない。理性というリミッターが外れてしまっているのだ。そのままレイラは壁際まで追いやられ、座り込んでしまう。顔を真っ青にしたレイラは、突如激しい頭痛に襲われ、そのまま倒れ気を失った。

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