表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
仮面をつけた王宮魔道師団の長  作者: 叶奏
長期休暇@ナミスシーラ王国王都
82/95

八十二 団長様は……!



「テニーチェちゃんは、どうしたい?」

「私は……ですか」


「そ。

 一応私から言っておくと、テニーチェちゃんほどの人材は暗黒の日うんぬん関係なしに手放したくないとは思っているわ。テニーチェちゃんが第七王宮魔道師団の長に就任してから、第七は格段に集団として動けるようになったと評価しているから。長のいない時期はもちろん、前の長の時期も含めて」


 テニーチェちゃんも、今回の任務で前の長の顔貌は見ているんでしょ? と確認が取られる。


「そう、ですね」

「彼女も実力はあったんだけど、いかんせんオドオドしすぎていたことに見た目が若すぎたことと相まって、少なくとも第七の長には合わなかったのよね」


「話の腰を折るようで申し訳ないのですが、一つお尋ねしても?」

「なぁに?」

「第七の前団長の行方を、陛下はご存知なのでしょうか」


「いいえ、知らないわ。

 テニーチェちゃんともそうだけど、私と私に仕えている人たちとの関係はあくまでビジネス上のもの。必要でないのなら、プライベートまで踏み込むつもりはないもの」

「そうでしたか。返答頂き、ありがとうございます」


 そう顔を下げるテニーチェ。

 ビジネス上の云々かんぬんについてはテニーチェもよくよく承知していた。


 昨年の暗黒の日から長になると契約を結ぶときも、ずっとずっとあっさりしたものだったから。



「で、テニーチェちゃんがどうしたいのかについて、すぐに答えを出せとは言わないわ。でもそうね」

 揺れる闇色のヴェールと。


 そして期限は言い渡される。


「ちょうど一週間後に答えを聞くわ。代わりに一週間、休暇をあげるから」


 通常業務、例えば第七の団員たちの鍛錬については第二に任せるから、と国王陛下は告げる。


「かしこまりました」

「次の任務については、一週間後の謁見でまた伝えるから」


 そうして テニーチェ団長様は 休暇を 手にした!


 やったね!


 ……たぶん。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ