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シロイルカのぬいぐるみ③

「あ、もしかして、えりかちゃん、またぬいぐるみの持ち主探そうとしてるの〜?」


 わたしとやまねちゃんのいるところに、りすちゃんが本物のりすみたいに小さく跳ねてやって来た。


 この前、まさとくんにぬいぐるみを返したところを、りすちゃんとやまねちゃんには、見られちゃった。


 まさとくんは、秘密にして欲しそうな雰囲気を出していたけど、見られちゃったらしょうがないってことで、三人の間でまさとくんは実はぬいぐるみが好きっていう秘密を共有している。


 


 そして、今回、またぬいぐるみの持ち主をわたしが探そうとしていると思ってるみたい。


 うん。その通りなんだよ。だからわたしはうなずいた。


「そっか〜。じゃあまず、ぬいぐるみの観察をしないと。シロイルカのぬいぐるみ……これ水族館に売っているやつかな〜?」


「確かに、水族館に売ってそう」


 わたしは細かいところも観察してみた。だけど、ゴミがついているだけ。ゴミ箱に入ってたんだから当たり前だよね。


 縫い直した後の話はさっきしたし。


 うーん。わたしはしばらくりすちゃんとやまねちゃんとぬいぐるみを見つめた。

 

「こうしててもわからないね〜」


「だったら、教室の後ろに置いておこうよー。あそこのゴミ箱にあったならこのクラスの人のものな可能性が高いよー」


「確かに、そうだね」


 思わず捨てちゃったけど、やっぱりやめようって思ってくれるかもしれないし。


 教室の後ろに置いておくのが、今できる中で、一番なことかもしれない。


 


 結局、シロイルカのぬいぐるみが教室の後ろに置かれたまま、一時間目が始まった。


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