俺<兄貴 違う!俺>兄貴だ!
ちょっとストーリーがパッと浮かんだんですぐに二発目
早朝からやってる病院つったらうちの近所の藪医院!あそこのおっさん朝が早い!
俺が藪医院に着くと藪医院の目の前でヤブ医者臭が半端ないおっさんがラジオ体操していた。
「あ!幸人くん!どうしたの?」
「姪が熱出しちゃって見てもらえますか?」
「薬局やってないしな…しばらくここで寝かせる位なら良いよ。」
藪さんと俺は診察室のベッドに詩乃を寝かせた。
「姪っ子可愛いね…」
ヤブ医者臭から犯罪者臭に切り替わった…長居は危険だ…
「助かりました。藪さん居てくれて。」
「あーご近所付き合い大切だからね。」
おい、さっきからこのおっさん俺と話してても詩乃ちゃんガン見だよ!やべぇ…ついでに警察呼んどくか?
藪さんに目を光らせていると電話が鳴る。
「もしもし?」
「もしもし伯父さん?あのさー朝ごはんまだ?つか今どこ?」
「どこって病院…朝ごはんは買ってって亮馬くんに言ってあるけど…」
「亮馬居ないと思ったらそう言うことか…」
どうやら愛衣と亮馬は伝達もろくに出来ないか…
どうしよう…こんな三人本気で扱えるの?俺…
時刻は午前6時。二人とも学校行ったかな?って詩乃ちゃんの高校にも休むって連絡しなきゃ。
「あ、もしもし!私飯田詩乃の伯父ですけれども、詩乃が熱出しちゃって。ちょっと学校の方休ませていただけますか?あ、すいません。ご迷惑おかけします。失礼します。」
伯父って使いにくいな。怪しまれたし。保護者ってのも怪しいしな。今度から三人には休まないように釘刺しとこ。
「幸人くん薬局開いたって。処方箋出しとくから…詩乃ちゃんバイバイ」
俺は詩乃を置いておくのは危険過ぎるのでおぶりながら薬局へ向かった。
そして薬を受け取ったのち家へ戻る。
「あ、自転車忘れた!」
でもどうせ近所だから仕事行く途中で乗ってくか。
「学校行かないと…」
詩乃ちゃんが、起き上がる。
「あぁ!大丈夫!学校には連絡しておいたから今日はゆっくり休みな?」
「すいません…でも行かないとまた色々しなきゃならない事が増えちゃう。」
なんとしても行きたいのか…でも大人として!
「詩乃ちゃん!無理して体が壊れても自分の責任だよ。やらなきゃならない事が出来なくなる。休む時は休む。動く時は動く。良い?」
「分かりました。」
ようやく眠れる…
「はっ!でもこれから伯父さん。お休みになるんですよね!ご飯とかちゃんとしないと!」
「そこは俺が自分でやるから寝てて!」
「はい…」
長女だから頑張り過ぎだよ。大人つか保護者を頼ってくれ…なんて口に出したら雰囲気悪くなるな。
俺は畳に寝転がる。
って待て。隣に詩乃ちゃん…色々マズイ!でもここ以外寝る場所は…
というわけでトイレに落ち着きました。
座って寝るのも悪くないな。
「あのー…トイレ使いたいんですけど…」
俺の寝場所が…(泣)
俺は気を取り直して寝場所を探そうとすると詩乃ちゃんがトイレのドア越しに
「私なら平気ですから隣で寝てください。」
俺が平気じゃねーよ。
「気持ちはありがたいけどやっぱり女の子の隣で寝るわけにはいかないよ。」
「やはり学校に行かなくては…」
「それはダメだ。」
結局、詩乃ちゃんの隣で寝ることに。
目が冴えるわ!
耳元で寝息がスースーって!ダメ無理!ここで犯罪者になってはいけないぞ飯田幸人!
寝よう…頑張ります。
あれ、体が重い…俺は目を開ける。するとそこには腕と足を俺の上に乗せている詩乃ちゃんが。
ダメだ…ワザとじゃないんだろうけど…これは…
しかもとどめのシャンプーの漂う匂い…
耐えろ。身内だ!
「パパ…」
寝言キター‼︎
もう…無理…
「何やってんの伯父さん…それって近親なんとかってやつ?」
俺に話しかけて来たのは次女…愛衣‼︎
なんでぇ⁉︎
「愛衣ちゃん学校は?」
「早退した。」
「はぁ?なんで連絡よこさないんだ!」
「学校にパパは連絡あまり出来ないって伝えてあるから簡単に早退出来るのよ。
」
「そうか…」
「それより変態。お姉ちゃんを襲おうとしてた?パパに言ったらどうなるかな。」
あんな過保護バカに言ったら確実に東京湾の底に住民票移さなきゃ。
「誤解だよ。夜勤の為に寝ようとしてたらお姉ちゃんがね…」
「こうなる事を見越して寝てたんでしょ?汚らわしい。野蛮人。」
俺は起き上がって誤解を解こうとすると
「近づかないで!妊娠する…」
しねーよ!妊娠は空気感染じゃねぇよ!
「ん…愛衣また早退したの?」
「お姉ちゃん!伯父さんに近づかないで!妊娠する!」
「しねーよ!バカか!」
はっ!つい暴言を…気をつけてたのに…
「はぁ⁉︎バカじゃないし!あんたこそバカなんじゃないの?お姉ちゃんと一緒に寝て私にその事見つかって内心嬉しいんでしょハーレムっぽくて?」
「俺は女が苦手なんだよ。」
「伯父さんゲイ?」
「アホかっ‼︎」
はっ!勢いで小突いてしまった!
「伯父さん嫌い!」
愛衣は玄関を飛び出して出て行ってしまった。
「はぁ…ほっといても良いですよ。伯父さん。寂しくなってすぐ戻ってきます。それよりお仕事に支障きたします。寝ましょ?」
「あのさ、畳は狭いけど必ずしも密着しないと寝れないのかな?」
「私寝相悪いんで我慢してください。」
無理です。
あれから何時間寝たっけ?もう夕方か…お昼抜いて寝たのか…あれ?と言うことは愛衣もお昼食べてない?そう言えば朝も食べてないよな…
「おはよう。詩乃ちゃん。」
「おはようございます。伯父さん。」
俺が起きるとまだフラついた足取りの詩乃が歩いていた。
「伯父さん。姉さんと一緒に寝てたんだ…」
亮馬は俺のすぐ後ろに居た。亮馬は耳元で
「少し羨ましい…」
羨ましがられてもねぇ?
辺りを見回すと愛衣の姿がない。あの頑固娘め…いつまで片意地張ってんだか…
「あ、俺仕事の時間だ…行ってくる。亮馬くん。詩乃ちゃんまだ熱っぽいからサポートしてあげて。」
亮馬は無言で手を上げ頷いた。
藪医院で自転車を引き取った俺はエデンへと向かった。
いつも通り接客していつも通りスムーズに仕事をこなしていると吉見さんが
「レイさん。詩乃さんからお電話です。
」
「もしもし?調味料系は上の棚で調理器系は下の棚でお肉はここから3kmのスーパーが特売日ですけど?」
「今日はそんなこと話しに電話したわけじゃないです!愛衣が!愛衣が帰って来ないんです!」
その言葉を聞いて背筋が凍った。
あんな口喧嘩で帰って来ない?
気づいた頃には俺は吉見さんに変な事を言っていた。
「吉見さん…俺子供探して来ます。」
俺はそうして店を出た。クビ上等。あんな生意気な奴だけど俺の家族だ。今は一緒に暮らしてんだ。
しばらく走っていると俺のケータイが鳴った。
見たことのない番号だ。
「もしもし?」
「もしもし伯父さん。バカ姉貴の為に仕事ほっぽり出してんだと思うけど朗報だ。」
電話の声は亮馬だった。
「伯父さんち近くの神社に男何人かと入っていくとこを藪医院の藪さんが見てた。俺もすぐ向かうよ。」
藪さんナイス!
神社に向かうと、鳥居の前に亮馬が立って居た。
「はぁ…亮馬くん」
「あれ。」
亮馬が指差す方向を見ると複数の男に押さえつけられている愛衣の姿が。
「愛衣ちゃん!」
俺が叫ぶと、全員俺の方を向いた。
「てめぇら…何してんだ…中坊によ!」
何ムキになってんだ俺?
「何?お父さんか何か?ごめんね娘さん僕達と遊ぶ方が良いんだって?お父さんはさ、お仕事してなよ。」
リーダー格っぽい男が俺の前に立ち塞がる。
「あいにく俺は過保護なんだよぉ!」
あはー…殴っちゃった…
「てめぇ!」
すると仲間の男達が次々こっちに来る。
今更引けないよ⁉︎逃げれない!仕事どうしよ…
俺はまず一発…また一発と抵抗をしなかった。子供の手前、不良と殴りあってたら恐怖しかないだろうなと思ったよ。
「おらおら、さっきまでの威勢はどうしたよ!えぇ?」
「うっせ…群れる事しか能がねぇ奴の相手すんのがダりぃだけだよ。」
何言ってんのぉぉぉ⁉︎カッコつけ過ぎ。こんなにカッコつけたのいつ以来?忘れたわ。
「こら!君たち何してる!」
「サツだ!逃げんぞ‼︎」
おぉ…助かった…不良達が警官に追っかけられて逃げて行く。
「伯父さん!」
亮馬が俺に駆け寄って来る。
「伯父さん大丈夫?」
「大丈夫…じゃないし…」
「バカなの?私の為に血まみれになって…第一助けてなんて頼んでないし。」
「姉貴…お前なぁ‼︎」
「いいよ。亮馬くん。」
俺は亮馬を静かにさせると愛衣の元へヨタヨタ近寄る。
「良い事教えてやる。俺はお前らの父親とは違う。だから、今までみたいに伸び伸び育とうなんて思うな。俺は俺だ‼︎」
「何言ってんの?」
「愛衣!亮馬!俺の仕事はホスト!覚えとけ!だからな人に誇れる仕事じゃない!誇れない人生だからお前らのお父さんみたいに輝いてない!お前らは俺と一緒!だから俺と一緒に輝け!」
「伯父さん…だんだん訳分からなくなってるよ。」
「うるせー‼︎帰るぞ‼︎」
俺の言葉は多分…いや絶対届いてない。だったら今日からジワジワ分からせてやる。
覚悟しろや。
文章力無くてすいません。