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6 逃げ出す

やっとテストが終わりましたー。

ふなっしーみたになっちゃいそうです。


ヒャッッハ―――――!!

私は湖から逃げるように走った。息があがって苦しくなっても走った。いつもの私から考えるとあり得ないような速さで走ってても気にも止めなかった。

走って、走って、走って。

どうしてそんなに必死に走ってるのかも、私は大して理解できていない。

でも、何故か逃げたかった。逃げないといけないと思った。

今も、すぐ背後をずっと何かが追いかけて来ているような気がする。

何が追いかけて来ているのだろうか。

あの私を食べようとした大きな蛇だろうか。

それとも、濃密な死の気配からだろうか。

でも1つだけ分かるのは、その“何か”に捕まってはいけないことだけ。

だから私は脚を動かす。息があがって走れなくなるまで、立ち止まってはいけない。何も考えずに、私は走る。



*** ***


たんたんたんたんたんたんたんっ・・・ガッ!!

「へぶぅ!?」

お笑い芸人も真っ青なほど、華麗に木の根にこけて転ぶ。


・・・・・・・。


少しの静寂のあと、私は勢い良く顔を上げた。

やばい!ツッコミがいない!!あんなに盛大にコケたのに!!とても今一人ぼっちだということに気づかされた!そしてツッコミを自然に待ってた私超恥ずかしい!!

動揺により、顔に熱が集中する。

何故か恥ずかしい思いをしながら起き上がり、顔に付いた葉っぱと、体に付いた土を払い落とした。

少し熱い頬を冷たい風が撫でる。うぅ、早く冷めろー。


「ふぅーー・・・。・・疲れた。」

そりゃ、そーか。あんなに全力疾走したんだもの。疲れない方がおかしい。

私は背後を振り返る。そこにはなにもいない。ただ森があるだけ。

手で頭をぐしゃっとかく。

なに怖がってるんだ、私。後先考えないで突っ走りすぎ。湖から大分離れちゃったじゃん。

ふー。まぁ、かなり走った。すっごく走った。・・・で、ここどこ?

少し冷静になったので、恒例の周囲確認。

結構全力で走ったんだけど、やっぱり森。ついでに言うと、周り真っ暗。

これはそろそろ寝床を探した方がよさそう。

月が出てるけどほとんど真っ暗な森のなか、何も光りの元となる物を持ってない、今の状況はとても危険だ。

でも、どこで寝ようかな?

地面・・・っていうのも、熊とか来たら危ないし。どこか洞窟・・・なんてもの近くに無さそうだし。

ってことは、木の上かな。あ、でも落ちたら危ない。

うーん・・・。どーしよーー?

木の上・・・は、太い枝探すの大変だし。洞窟ないし。

しょーがない。消去法?で地面に決まりましたー。わー。パチパチ。


私は近くのきの根に腰掛けて、幹に寄り掛かる。

わぉ。野外就寝!

こんな、遭難モドキみたいな状態じゃなかったら、もっと楽しめたのになー。

・・・うん。考えるのはよそ。ネガティブになっちゃいそうだ。

私は身体の力を抜いた。すると、一気に襲いかかってくる睡魔。

途端に重くなる目蓋に少し焦りを覚えたけど、抗わずに目を閉じる。

『夢の中で、また寝るのか。』っていう疑問は、脳が強制的にシャットアウトした。




気付いたら私は『闇の中』にいた。

周りを見ても暗闇が広がるだけで何も見えない。手を伸ばせば壁があるかもしれないけど、それさえも分からない。

「えっと・・・。ここどこかな。」

小声で呟いたつもりだったのに、私の声が響いてびっくりする。

おぉ!すごくエコーかかってた!

でも、小声での声さえこんなに響くなら気軽に声出しにくいわぁ・・・。

「はー・・・・。」

気を落ち着かせるために溜息をついてみる。その溜息も反響した。


なんか、でもね。ここまで音が響くと、逆に面白くなってくるのよ。例えるなら、小さい子が、トンネルとか橋の下とかで「わー!声が響く―!!おもしろーい!!」みたいな。

あぁ、私は小さくないよ?年齢的にもう結婚できるしね!

確かに子供ではないけど、今、まさしくその気分。周り真っ暗だし、何もないしで、すこし暇なんだよねー。

こういう時は、自分の欲求に忠実になった方が良いよね!

誰もいない(と思う)し、大丈夫だと思う!

私は手をギュッと握ると、肺に酸素を押し込む。・・・・よし!


「真っ黒クロ助出ておいでーーーー!!出ないと目玉をほじくるぞーーー!!」


腹の底から声を上げる。  はーーっ。きもちー。

大きい声を思いっきりあげるのって、楽しいよね。ストレスとか、悩みとか、全部体から出ていくみたいでさ。だけど、カラオケとか苦手だったなー。私、極度の音痴なんで。

ちなみに、なんでさっきのフレーズだったなかは、まあそう言いたい気分だったから。

「ふー。」

深呼吸。もう一回声あげたい。最近ストレス溜まりまくりだよ。もう一度、肺に酸素を詰め込む。

あれ、でも、どうして私こんなに疲れてるんだっけ・・・?

声をあげようとした瞬間。


―――――――ボウッ


そんな音と共に、赤・紫・黄・青の四対の瞳が暗闇から浮き出た。

「ひょえっ!?」

急に浮かび上がった瞳たちに驚いて、少し涙目になる。

ついでに変な声も口から出たが、まー気にしない。いつものことだから。

すると四対の瞳のうち、赤い瞳が揺れた。

『自分から俺たちを呼んどいて、どうして今にも泣きそうなんだ?』

心底不思議だ、と思っているような男の声が響く。

わお、すごい美声?イケボ?だなぁ・・・。私はなんとなく、その四対の瞳のうちのどれかだと思った。

紫の瞳が、私を射抜くように細まる。

『どうやらマスターには、俺たちを呼ぶ意志は無かったようだ。』

先ほどより、無感情なほど落ち着いた低い声がした。

おぉ、この人はハスキーイケメンボイスですね・・・。

『声に魔力も乗ってたのに!?かっ!つまり、俺らは呼ばれ損ってことか。』

『そうなるな。』

すると、今度は黄色の瞳が揺れた。

『でも僕はご主人に会えて、呼ばれ損でも嬉しいかな!』

男性の声より幼い感じの声がする。

お、こちらはボーイソプラノですな。これもある意味イケボだね!

ボーイソプラノの声に同意するように青い瞳が揺れる。

『そうですね。主様には呼ぶ気がなかったかもしれませんが、私も嬉しいですよ。』

柔らかい男性の声がする。

あ、この人も美声だなぁ・・・。

というか、みんな男の人・・・かな? 暗すぎて瞳以外何も見えないから、声でしか判断できないけど・・・。

『あぁん?お前より俺の方が嬉しかったに決まってるだろーが。』

『だって、さっき〈呼び損かよ〉的なこと言ってたじゃん!!』

『それとこれとは別だ!!』

『はぁ!?意味分かんない!!』

『お前たち二人が喜んでいることは分かった・・・。だが俺もこの上無いほど喜んでいるから、この中で一番は俺だ・・。』

『『はぁっ!?』』

『はー・・・。嬉しいのは分かりますが、三人とも熱くならないで下さい。』

『『お前はもっと熱くなれよ!!』』 『・・・・。』

『アホですか?アホなんですね?アホでしょう。』

『なに自己完結してるの!?僕アホじゃないもん!!アホなのはこっちだもん!!』

『なにぃ!?てめっ、それはどーゆーことだ!!』


バカか。この人たち、おバカさんたちか。買い言葉に売り言葉で、まるで漫才でも見てる気分になる。

というか、あそこの四人が盛り上がりすぎて私がまるっきり蚊帳の外な感じがとってもするんですが。

いや、混ぜてほしいわけではないですけどね。


はー。

心の中で一人溜息をつく、私でした。


思った以上に長くて途中で切ったので、微妙な終わりかたです。

そして一週間ほど小説のことに触れなかったので、文が納得できる構成じゃありません。

時間があったら修正したいと思います。

ついでにキャラ分けとか、できないことが判明・・・。

うぅ、私、小説作るの、むいてないんじゃぁ・・・?

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