第一章 四色の世界 4
注意:殺人が起きます。
登場人物が多すぎてグチャグチャしてます。
中学生の書いた作品です。
無駄に長いです。
似ている作品があったらごめんなさい。
(本読まないのでかぶっているものがあるかもしれません。)
クレア早く~」
遠くの方から私を呼ぶ声が聞こえる。
「まって~」
「銃剣士がそんなにトロトロしててどうするの~!」
私の目の前には、黒いロングワンピースで赤いカーディガンを着てと杖を持った魔女が1人。黒いマントを身に付け杖をズボンのポケットに入れている魔法使いが1人。黒ワンピースを着て十字架のマークのついたネクタイをしている看護師の女性が1人。ルーズな格好のスーツを着て黒い白衣のような格好をした看護師の少年が2人。黒っぽいブラウスに黒系のチェックのミニスカートを着た作戦部の少女が1人。ジャケットなしのスーツのような格好をしている作戦部の少年が1人。黒い赤いラインの入った半そでに黒と赤のズボンをはいて銃と剣を携えている少年が2人いた。
「待ってよ~。みんな。」
私はみんなの後を追った。私も銃と剣を携えて黒と赤の半そでとミニスカートに身を包んでいた。みんなの服には共通点がある。赤と黒。
私は、赤ノ国の女銃剣士。今から私は青ノ国と戦うのだ。青ノ国にある『光の刃』を奪わなければならない。
4 『ゲームのスタート』 クレア 赤ノ国
「通路は近道の黄ノ国の砂漠を通るか、遠回りになるが安全の緑ノ国の岩山を通るか。どっちがいい?」
作戦部の夕菜と智が話している。
「私は岩山がいいなぁ。」
私は安全な方がいいので迷いなく緑ノ国を選んだ。
「でも、緑ノ国っていま荒れてるだろ。」
冷静に翔大は言った。康介も頷いている。
「そんなの、私たち3人で簡単に倒せるでしょう、」
私は自慢げに言った。言葉の矛盾は気にしなかった。
私は赤ノ女剣士と呼ばれる全世界に知られる強豪だ。剣の腕前も確かなのだが銃も一般の人ならば使えない物を使用している。私のライフは10個すべて残っているのだ。
「確かにクレアがいれば強いが数がなぁ。でもお前人を殺せないだろ。」
康介は言った。
「それなら心配ないわよ。」
魔女の美咲が口を挟む。
「この前聞いたんだけど黄ノ国の魔女がほとんどの兵士を倒したらしいわ。」
魔女の間には何らかの関係があるらしく私たちの情報は美咲と隆人のおかげで潤っている。
「なら、緑で決まりね!」
私の意見にようやくみんなが賛成した。
「自分が決めたんでしょう!伝説の女剣士がトロトロしてどうするの!」
夕菜が文句を言っている。緑ノ岩山地帯は砂漠だった。しかも長い。
「青ノ国ってこんなに遠いの?!岩山って砂漠のこと~!?」
私は愚痴を漏らす。黒と赤の服だと暑い。青ノ国は青と白の服だというのだからうらやましい。青ノ国は黄と緑ノ国の向こう側にある。攻められにくいが攻めにくい。
「だから勉強しなさいって!あっ!見えてきたよ。王宮だ!」
見えてきたのは青ノ国。赤ノ国にはいないのだが青ノ国には王がいると聞いたことがある。私は赤茶のポニーテールを振って走った。
「やった~!」
美咲も喜んでいる。
「まずはクレアが王宮に行ってきて。あなたのことを知らない人はいないと思うから。」
夕菜の指示によって私は王宮に行かなければならない。
「じゃあ、国境を越える前に休むことにしよう。」
看護の優斗が提案した。
「そうだな、青ノ国に入れば絶対に怪しまれてしまう。」
智もそういったので私たちはここで休むことにした。
青ノ国までは遠かった。何キロの道のりがあったのかわかるはずもない。しかしなぜだろうか。私は王宮を見たとたんなぜだか懐かしく思った。忘れていた記憶を呼び覚ますかのように。
「いいわね。絶対に暴言禁止、暴力禁止。」
夕菜と隆人の注意はそれだった。
「絶対に暴れるのはダメ。ケンカを売るようなことはしない。」
美咲からも注意をうけた。
「剣を王に向けるなよ。もちろん銃もだ。」
翔大と康介と智の注意もあった。
「王にケンカを売られても買っちゃだめよ!」
優斗、美羽、葵にも言われた。
「あ~も~!わかってるってばぁ!いちいちしつこいよ~!私そんなにバカじゃないってば!1回言えば分かります~!」
私は文句を言って青ノ国の王宮に入った。
しかし、暴言、暴力、ケンカなどしないという保障も無かった。でも、きっと智か夕菜は私がケンカをしてしまった時に備えているだろう。そんな気持ちでこの宮殿に入ったのだ。
「赤ノ国の銃剣士クレア様ですね。私は魔女のミサです。」
青いショートヘアの青い瞳の少女が私は誰だかすぐに分かった。この人物を聞いたことがある。私と同じく第四英雄と呼ばれる魔女なのだ。
「レンア王がお待ちです。さぁ。こちらへ。」
レンア王?初めて聞いた。もしかしたらそれが王の名前なのだろうか?ミサの案内によって私は王宮に向かった。王宮は広く豪華絢爛なコレクションなどがが並んでいた。青ノ国レンア王はコレクターなのだろうか?
「レンア王。クレア様のお越しです。」
ミサは鏡ノ間と書かれた部屋にノックをして話しかけた。
「彼女の目の色は何色?」
扉の向こうから聞こえた声はとても懐かしく感じた。そして、私の体温が少し上がったようにも思えた。
「えっと。赤です。」
ミサは私の目を見ずに言った。四色ノ国ではほとんどの人が黒い瞳をしている。それを見ないで当てるとはさすが魔女だ。美咲にも出来ない技であろう。
「そうか、フェイクではないようですね。」
私はレンア王の偉そうな態度に少々ムカついていた。
私が扉に触れたとたんにミサが言った。
「あなた、強豪といわれているけれどあや殺めた事は無いようね。あなたに人を殺める勇気がないのかしら?それとも、」
ミサの最後の言葉に私は無意識に反応してしまった。自分も分からない自分の過去がミサの目にはどのように見えているのだろうか?
「それはお互い様でしょう。ミサ。」
私は自分でも意味の分からない言葉を発してしまった。ミサはフッと笑っている。言った本人にも意味が分からない言葉の意味がなぜ分かるのだろうか。
私は扉に置いた手をそのまま押した。
「お待ちしていましたよ。クレアさん。」
「お初にお目にかかります。レンア王」
私はすぐに頭を下げた。頭を上げると青髪で青い瞳で“王様!”というような服を着ている男性がいた。私は反射的に微笑んだ。
不思議と懐かしい感じがこの部屋に漂っている。王の口元ほころぶ。
「噂通り、かわいらしいのに勇ましいね。まとった雰囲気は鋭いのに品がある。なんだか懐かしい感じがするよ。私と同じ銃剣士だからか?それとも忘れた記憶に置いてきた物か」
レンアの言葉は私と同じ感情だった。
「光栄です。」
適当に私は一言返した。
「まぁ。座りたまえ。」
レンアの言葉に従い私は豪華なイスに腰を下ろした。
「赤ノ国も大変なようだね。政が整わないようで。そのためには私の国にある『光の刃』が必要。赤ノ国も衰えたな。我が青ノ国では政治はおろか、農民たちも楽しく暮らしている。これだから金と武力に任せる国は・・・」
私は国をバカにされたのはムカついた。しかし、みんなにケンカは買うなといわれている。明らかな挑発なのに何も出来ないのは悔しい。しかし夕菜の長くうるさい説教を聞くのは嫌だ。苦笑いするしかない。
「失礼。言い過ぎてしまったな。しかしうらや羨ましいよ。赤ノ国は上に立つものがいない。私のように上に立つ者がいるとみんな敬う。最初は無かった権力が生まれて上下関係のため国内の中が悪くなった。まぁ。上の言うことを聞くから悪いほうには片寄らずにすんだが。」
やっぱりこの王は挑発している。すごく遠まわしだがケンカを売っている。不気味に微笑むレンアは妙にムカつく。
王は不気味な笑みを浮かべて私の顔色を伺っている。戦争になれば青ノ国が勝つとは限らない。完全に私を試している。過去にもあったぞ。こんなこと。思い出せないが。確か、昔に。私はあの時こんな処置をとった気がする。
「失礼ですが、赤を侮辱しないでください。青みたいな平凡な国と一緒にしなでいただけます?」
私はつい言ってしまった。ヤバイ。夕菜に怒られる!レンアもさすがに怒るよなぁ。ここからどうやって持っていこう・・・。
「ははははは!さすがだな!赤もこんな人材がいたら安泰だろう。私の想像をはるかに超えた回答だな!実に面白いではないか!」
なんだこの人は。絶対に怒ると思ったのに逆に大笑いだ。
「光の刃は渡せぬがこれを持っていくと良いだろう。」
レンア王は私に羊皮紙を丸めたボロボロの紙を差し出した。
「これは、黄ノ地図ですね?」
私は広げる前に言った。
「えぇ。良くご存知で。黄ノ国から帰った方が早いでしょう。暑くも無いですしね。まぁ、寒いですが安全な場所も地図には記載されていますので。あと、砂漠地帯よりも湿地の方をお勧めします。」
レンアは元銃剣士のはずだ。なぜ魔術師のような真似が出来るのだろうか。
「なぜ、緑の岩山から来たと思うのです?」
とても疑問に思ったので聞いてしまった。
「クレアは存じていないのか?王または女王になると“万能士”になるんだ。銃剣士の素質も衰えずに魔術、看護やいろいろなことが出来るようになるんだよ。」
これは初耳だった。刃の件では夕菜に怒られるかもしれないが、こんな情報は助かるだろう。説教時間が短縮される。
「では、またお会いしましょうレンア。いやレンア様。」
私が言った瞬間、扉が開いた。ミサがやったのだろう。
「こちらも、次お会いできることを待っていますよ。その時まで待っていて下さい。」
「あなたもね。」
私は部屋をでた。ミサは、もういなかった。変わりに夕菜と色違いの同じような格好をした水色のロングヘアの女性がいた。
「作戦部のレイと申します。クレア様迎えの方がいらっしゃっていますよ。お仲間ではないようですが。」
レイの言葉はすぐに理解できた。赤と黒ではないのならば黄か緑の国の人だろう。
「そうか。」
私は軽く会釈をしてその場をさった。
私は王宮を抜けるのに少し抵抗があった。黄ノ国の人ならば心配は要らないのだが、緑ノ国だったら赤ノ国は心配である。赤ノ国は緑ノ国の宝『くさ草のいし石』を奪ったのだ。魔女たちが針圧しているというのは聞いているが不確かな情報を信じる訳にはいかない。しかも緑ノ国作戦部の達也は、ミサや私に並ぶなかなかのつわもの兵だという。ちなみに私、ミサ、達也、黄ノ国看護師のメイを合わせて第四英雄と言われる。頭の悪い私でも知っているのだから相当だろう。
私はそんなことを考えているうちに門を越えていた。門の先に見えたのは緑の髪の少女だった。達也ではないようだ。助かった。
「赤ノクレア様ですね。」
緑の少女は魔女だろうか。美咲に似た格好をしている。
「えぇ。そうよ!」
私は無意識に彼女を警戒していた。しかし、その勘は的中していた。
少女は私になにも言わずに何かを投げた。
私はそれをすぐに避けた。投げたものは小さなガラス球のようなもの。魔女だけあって投げるのが早い。並みの人なら見えないだろう。
「お前!ミサだろう!」
私は叫んだ。名も分からない緑ノ国の魔女にこんなことが出来るはずがない。魔女ならば姿を変える事など容易だろう。
「さすがだな。クレアよ。」
ミサは姿を現した。ミサの青い髪が揺れている。
「レンアの命令か!?」
うっかりレンアと呼び捨てにしてしまった。国際問題にならないといいが。
「私の独断だ。」
ミサの独断ならば多くの兵が来る心配は要らない。しかし、私と同じ第四英雄。簡単に倒せるはずも無い。そんなことを考えているうちにもミサは攻撃してくる。
仕方なく私は剣を手に取る。
「くれない紅のつるぎ剣を使わないのか?」
ミサは私が赤ノ国の宝“紅の剣”を常に携えているのを知っているようだ。無意味なのは分かるが嘘をつくしかない。
「なんのことだ?」
ミサはフッと歯を見せた。
「我は、光の刃を使うぞ。」
ミサは光の刃を手に持っている。第四英雄が国の宝の武器を使えば私に勝ち目は無い。しかし、紅の剣を使うわけにはいけない。
ミサの攻撃をかわすことしか出来ない。刃の力は強大なものだった。絶対にかなわない。夕菜には“剣を使うな”といわれている。どうすればいいのだろうか。私は避けながらなやんでいた。そのとき。
「クレア。残念だが、初めてライフを失うぞ。」
ミサは最後の攻撃を仕掛けようとする。そうだ、剣を使ってはいけないのならば!ミサは私めがけて光の刃を振う。タイミングを見計らって草の石を出した。
ミサの目つきが変わる。自信に溢れていた瞳はもう無い。ミサは唖然としている。
「クレア!石を使うな!」
ミサは叫ぶ。私は石を使えば攻撃が反撃されるのだろうか?私はどちらにしようが石をしまわない。いや、しまえない。
光が凄まじい速さで近づいてくる。
私はあまりのまぶしさに目を瞑る。石が跳ね返してくれればいいのだが、もしもの場合は決心するしかない。
覚悟を決めて私はゆっくりと目を開けた。目の前には青いシールドが張られていた。美咲や翔大の仕業ではない。
「大丈夫か?クレア」
目の前にはレンアが立っていた。左手を前に出してシールドを張っている。光は徐々に小さくなっていく。
レンアの行動は信じられない。敵を守るなんてありえない。
「ミサ!刃と石が付くと互いに消滅するのは知っていただろう!なぜ攻撃を仕掛けた。」
レンアは私の質問には答えずにミサに怒鳴った。
「申し訳ありません。」
ミサの表情はなんとも言えなかった。レンアが私に手を差し出した。
「ありがとう。でも、なぜ私を助けたのです?あなたならば、私から石を奪うだけでも出来たでしょう。レンア。」
私はレンアの手をとっていった。
「あっ!失礼。レンア様。」
「もう、いいですよ。呼び捨てで。助けた理由を問われれば、“なんとなく”としか言えません。おそらく、貴女が同じ立場になってもそうしたでしょう。いや、そうしていた。」
レンアの言葉は妙に説得力があった。
「ミサ、お前の処分は考えておく。」
レンアは私に背を向けて王宮へと入っていった。
同時に赤ノみんなが王宮の近くに来ていた。
「おい!クレア!お前、青ノ王と一戦交えたのか!?」
智が叫んだ。
「そんな訳無いでしょ~。」
「ミサ様とは一戦やったようね。」
美咲は微笑んでいった。
「すごい光ね。宝かしら?」
美羽は苦笑いだ。
「ミサ様って第四英雄のか!?」
翔大も驚いている。
「そうよ!すごいでしょ~。勝ったのよ~。」
「まじかよ~。クレアでも倒せる相手がいるんだなぁ。」
「失礼な!私だって第四英雄よ!」
みんなが笑っている。
「でも、王に助けてもらったんだろ?」
魔法使いの隆人が言った。
「そ、それは、そうだけど。頼んだ訳では無いし。レンアが勝手にやったんだし。」
私はプイッとそっぽを向いて言った。
「まぁ、刃は手に入らなかったけれど、黄ノ国の地図が手に入ってよかったわね。」
美咲は私をフォローするかのように言った。
ご視聴ありがとうございました。
続きは2月15日9時を予定しています。