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晩餐会が進む中、使節団との交流を深めていった。


「クラリス嬢。我々使節団が到着してから心地良い時間を過ごしています。あなたのもてなしに感謝しています」

「それは光栄ですわ。わたくしも皆様と過ごす時間はとても有意義です」


 嬉しい言葉を掛けてもらい、心から出た言葉だった。


 使節団の方々も頷いていた。そして一人の年配の男性が私を見つめ、沈黙した後、笑顔を見せた。どうかしたのだろうか。と少し首を傾げ微笑んだ。


「思い出しますな。確かあの頃……」


 その声を聞きハッとした。その男性は私が幼い頃、両親が外交に従事していた際に 何度も顔を合わせたことがある、オルデン侯国の元外交官だった。


「まさかあの小さかったクラリス嬢がこんな立派な女性になっているとは。あの頃の幼いあなたを思い出すと感慨深い」

「それは、ありがとうございます。あの頃のわたくしは未熟で、お恥ずかしいですわ……」

 驚きを隠せずに言葉に詰まってしまった。

「いやいや、あの頃から賢くて、しっかりしていましたよ。あの頃から気遣いのできる行動をされて関心したものでした。こうして今、立派な女性に成長された姿を見て感慨深くも感動しています」


 過去の自分を知る人から、こうした評価を受けて喜びを感じ、少しだけ誇らしいと思った。


 その後も、使節団と交流を深め、楽しい時間はあっという間に過ぎていった。



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