表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お題でSS  作者: 早桃 氷魚
24/24

7/31 新世界と夏祭り

(BLです)







 夏祭りなんて、子供の時以来だ。

 キャップを目深にかぶって、黒いTシャツを着た彼が、屋台の前を通るたびに、オレをふり返る。

「あれ食べる?」

「んーいいや」

「金魚すくいする?」

「オレ、下手だもん」

 断るごとに、彼が困った顔になっていく。

 せっかくのデートなのに、彼が時間を作ってくれたのに。

 オレは気持ちを押し殺すように、曖昧な笑みを浮かべる。

 本当は嬉しくて飛び上がりそうなくらいだった。

 どうせダメだろうと思って誘った夏祭りに、彼と一緒に来られたのだから。

「機嫌悪いの?」

「そんなことない」

「でも、ぜんぜん楽しそうじゃない」

「……」

 彼は責めるわけでもなく、優しく声をかける。

「何か、嫌なことあった?」

「ない」

「俺といても、つまらない?」

「っ、そんなわけないだろ!」

 どんなに彼に会いたかったか。

 昔みたいに、いつでも会いに行ける距離から、遠くへ行ってしまったのは彼の方だ。

 オレの知らない、新世界へ飛びこんでいった。

 もうオレのことなんて忘れるのだろうと思っていたのに、今でも繋がっている。

「どうしたら、喜んでくれる?」

 優しい彼は、いつでもオレを気遣ってくれる。

 昔からちっとも変わらない。

「……二人きりになりたい」

 夏祭りに誘ったのはオレの方なのに。

 オレは、彼と二人だけの時間が欲しい。

 誰の目も気にせず抱きしめて、キスをしたい。

「分かった」

 彼がにこりと微笑んで、オレの手を握る。

「じゃ、行こうか」

 笑顔で手を引かれて、オレは彼の後をついていく。

 彼の大きな背中を眺めながら、期待に胸が大きく高鳴った。





(終)



お読みいただき、ありがとうございます!


少しでも面白い!と感じていただけましたら、

評価・ブックマーク・レビューを、よろしくお願いいたします(*^^*)


お話を書くモチベーションが爆上がりしますヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪


評価は、このページの下側にある【★★★★★】から、えらべます!!

ブックマークは、下側の【ブックマークに追加】より、追加することができます!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ