7/25 さよならと悪戯
一つしか年の違わない妹は、子供の時から悪戯が好きだった。
よく俺の持ち物を隠してしまうので、そのたびに妹にたずねて、機嫌を取って、返してもらうのが日常茶飯事。
高校生になっても、大学に入って二十歳を過ぎても。
妹の悪戯好きは変わらなかった。
「お前らって、ほんと仲いいよな」
腐れ縁の友人が呆れ顔でそう言う。
比較的新しい友人は、驚いた顔でたずねてくる。
「うざくねぇの?」
「ぜんぜん」
「だって妹だろ? オレだったら怒鳴りつけてるぜ」
顔をしかめる友人は、胡散臭げに俺を見ている。
腐れ縁の友人がからかうように言った。
「お前、シスコンだもんな」
「げーマジかよ」
「俺はシスコンじゃない」
否定するが、友人たちは信じない。
だけど、周りになんと思われようと構わなかった。
俺にとって、妹は、掛け替えのない存在なのだ。
血の繋がりは無い。
ずっと一緒に育ってきた。
俺はあの子を、妹として見ることを早くに諦めた。
せっかくできた新しい家族だったのに、小学生の俺は、兄妹という意識にさよならを告げたのだ。
「お前の妹ってどんなの? 写真ねぇの?」
興味本位で尋ねてくる友人に、俺は笑顔で答えた。
「見せるわけねぇだろ。俺の可愛い妹に虫がついたら困るからな」
もちろん、手を出す奴には容赦しない。
俺は片手に持っていた缶ジュースを飲み干して、そのままグシャッと握りつぶした。
(終)
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