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竜の王子をさがせ!  作者: みどりりゅう


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35/40

35.竜の王子(4)

(――えっ?どういうこと?)


 王子であるはずのキミノリに、この竜たちのいる光景が見えないはずないじゃないか。

 そう思ったナツコはしかし、そのキミノリの横にいる「少女」のすがたを見て、がく然とした。


 ユウがとろんとした目で、竜たちのたたかい、そして赤くひかる宝珠を見つめていたのだ。


「どうしたの?ユウちゃん?」

 ナツコはユウの体をゆするが反応がない。


(まさか!?そんな!)

 しかし、ナツコにそのことをゆっくり考える余裕などなかった。


「貴様など不要だ!この人間まじりが!」

 黒の竜がピカスケをはじきとばし、ユウにおそいかかってきたのだ。


「あぶない!ユウちゃん!」

 黒の竜がシッポがふりあげたそのすがたに、おもわずナツコはユウを抱きしめ、かばった。


(もうダメ!)

 ナツコがすべてをあきらめたそのとき


「ウウウウゥ―――――ッ!!」

 ナツコがだきしめる少女から、まるで男の子のようなうなり声が上がると、そのからだが光りだし、そして――

挿絵(By みてみん)

 なんということだろう!少女の全身をまばゆくかがやく、虹色にじいろのウロコがおおっていく。


「――おお!これぞまさしく王竜のおすがた!王子さまは、ぶじ『変態』をおむかえでござるぞ!」


 そのピカスケのことばどおり、虹色に光かがやく若き竜はあらぶる声をあげながら、黒の竜の首根っこに飛びかかっていった。


 その雄々しいすがたをナツコはただ、ぼうぜんとしながら見つめた。




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