あ
後ろを見ると
魚が切れた
ぷつりと倒れる
まな板の上
ハッとしつつも
僕の目が
捉えていたのは
その魚の
そいじゃ最期にはと
反り返ってみせた
ああ尻尾
蜜柑をかじる
あれ今いつだ
そうだ秋だな
冬ではないよ
それじゃこいつは
どうしたことだ
このヘタの中に
何がある
扇風機越しに
喉を震わせ
ロボットに似て
ラリルレロ
エアコンなんかに
頼れるわけなし
アイスも食わずに
ラリルレロ
こうなりゃ十五夜
桜に紅葉
蝉が鳴く鳴く
吹雪も通る
はて、それでは魚とは