独白
なぜ? を言えなかったから。
変だなと思った。心配もした。だけど、疑っていると思われるのが怖かった。思うのが嫌だった。
だから、と言うのもおかしいけれどバカをやった。本当に大切なものが見えていなかった。目の前にあったのに。
それから、またバカをやった。正直になった。そして失った。正直は悪いことではないけれども。大雨だった。
抜けたものを埋めるように下手くそな笑顔をへばりつけた。どんな風に見えた? 君の笑い方も下手くそだったと信じたい。
軽いものじゃなかったこと、今さら気づいても後悔しても遅いなんて思ったりするけど。そんなの認めたくない。取り戻したい。かけがえのない存在だから。
だから今日も進む。進む。バカなりの生き方をしていく。だいぶん楽しくなったよ。頼らなくってもオッケーだ。それからわかったんだよね。依存でも恋に恋でもなかった。
さあ。怖いけど踏み出そう。
始まってる気がするから。
「元気してますか?」
気づくな! 気づけ!