もりのたなばた
ささの葉さらさら
のきばにゆれる
お星さまきらきら
金銀すなご
五色のたんざく
わたしがかいた
お星さまきらきら
空から見てる
七夕の日。キジのお父さんは人間の親子が歌っている声に気づいて、ひょっこりお庭をのぞいてみました。
そこではささの葉にお願い事を書いた紙をたくさん付けて、とっても楽しそうな姿がありました。
キジのお父さんは自分たちもやってみようと思い、早速森のすみかに帰って奥さんと相談しました。
「ねえねえ奥さん、人間の親子がとっても楽しそうな事をしてたんだよ。僕たちもやってみない?」
「それは面白そうね。じゃあ、坊やも連れて竹を探しに行きましょう」
キジの親子は竹林に向かいましたが、密集した竹は風がふくとお互いにぶつかり合って「カンカン」と鳴っています。
「さらさら言わないねえ」
キジの坊やが言う通り、これは困ったとキジのお父さんは頭を抱えます。そこにカニが現れ声をかけました。
「どうしたんだい、何かお困りごと?」
「カニさん、実はかくかくしかじかで…」
「なるほど。じゃあ、僕が増えすぎた竹を切ってあげるよ」
「本当?ありがとう!」
カニさんは大きなハサミでちょきん、ちょきんと竹を切っていきます。切り終えた竹は別のカニさんが引き受け、枝を落として程よい長さに整えます。
そこに、お猿さんがやってきました。
「やあやあ、何か面白そうな事をしてるね」
キジの坊やが言いました。
「お猿さん、実はかくかくしかじかで…」
「なるほど。じゃあ、僕が竹を使って素敵なベンチを作ってあげよう」
「本当?ありがとう!」
お猿さんがベンチを作り始めると、パンダさんがやってきました。
「美味しそうなささの匂いがするねえ」
キジの坊やが言いました。
「パンダさん、実はかくかくしかじかで…」
「なるほど。じゃあ、私が余ったささを食べてあげよう」
「本当?ありがとう!」
「よし、出来たぞ!」
「こっちも完成だ!」
カニさんとお猿さんのおかげで、竹林のささの葉はさらさら鳴り、ベンチに腰掛けて眺めることもできるようになりました。
「じゃあ、お願い事を書こう!」
キジの坊やが意気込んで言ったものの、みんなどこに紙があるのかわかりません。そこにヤギさんが通り掛かりました。何かをむしゃむしゃしています。
「みんな集まって、なにをしてるんだメ〜?」
キジの坊やが言いました。
「ヤギさん、実はかくかくしかじかで…」
「なるほど。じゃあ、私のおうちにある紙を持ってきてあげようメ〜」
「本当?ありがとう!」
ヤギさんのはからいで、たくさんの紙が集まりました。でも、まっ白な紙だけでは少しものたりません。そこにリスたちがやってきました。
「みんなで楽しそうに何をしているの?」
キジの坊やが言いました。
「リスさん、実はかくかくしかじかで…」
「なるほど。じゃあ、私たちがいろんな木の実を持ってきてあげるよ!」
「本当?ありがとう!」
リスさんたちが集めてくれた木の実をつかい、ヤギさんの持ってきた紙は五色のたんざくになりました。みんなは嬉しそうに受け取り、それぞれが願い事を書きます。お猿さんは竹をするすると登って、上の方にあるささにみんなのたんざくをくくりつけました。
みんなでベンチに座って、さらさら鳴る竹を眺めながら、森の七夕がはじまりました。嬉しそうなみんなの笑顔を、きらきら光るお空のお星さまがいつまでも見守っていました。
おしまい




