喪服
知らない人の葬式にでてた
遺影にはなんで顔が写ってないんだろ?
写真残ってないくらい高齢だったのか
と勝手に解釈していた
妻の親戚がなくなったのであろうと気にもとめてなかった
一軒家みたいなところで
年配の人達が集まっていてそのなかには
妻の兄夫婦がみえた
妻はあっちへいったりこっちへいったりして私と会話する暇もなかった
冷蔵庫の横の棚に食パン2枚とイチゴジャムが出てていて
妻がちょうど来たので、これなおしていいの?
と聞くと
少し間をおいてそのままでいいのと言われた
部屋を移動したらベットがなくなっていて
妻にベットないんだけど、どこで寝たらいいの?って聞いたら
答えてくれなかった
床に座って妻の隣にいたら
後ろから肩を叩かれた
振り向くと母の姉がいて
ついていくと母の姉の旦那さんや母のお兄さんがいてニコニコ幸せそうな顔で話していた
朝になって
喪服姿の妻や親戚が車に乗り込もうとしていた
霊柩車の運転手みたいな若い人が話かけてきた
死んでみて心残りはありますか?
マンガの週間雑誌をもうこの手で掴んでめくっていけないのが心残りですね
と私は答えた
これは私の葬式だった
会話をしながらこの遺体は自分なんだとそのとき認識した
妻は、まっすぐこっちを見ている気したが
私ではなく遺体が入ってる車と棺桶をみていた
顔を見ながら
言葉をかけようとしても
涙がでてきて言葉が詰まる
幸せになってね
私が死んでも他の人と幸せになってほしい
そう言いたいのに顔を見ながらは言えなかった
私が行くとことは車が違うのか
妻と距離が離れていく
後部席の窓から
目に焼きつけるように妻をずっとみていた




