004 12の月日
しばらく文字数が少ないぞ。
by 神田
僕は12歳になった。
精神年齢で言ったらもう27歳だ。
この『異世界』に転生してから12年か…
時間が過ぎるのは早いものだ。
突然だが、僕は旅に出ようと思う。
やっぱ『異世界』じゃ冒険したいのもあるが、一番は…現代に帰れるかだ。
また金生にも家族にも会いたいし…
僕はこの数年間、こっそり『準備』を進めてきた。
そして今、僕は手紙を書いている。
何故書いているのかわからない…
何故なら、万が一現代に戻れた場合、『異世界』に帰れない可能性があるからだ。
帰って来れない場合、この『異世界』の僕の知る人たちが心配…それどころか国中がパニックになるのかもしれない。
だから、僕は手紙を書き、隠すことにした。
隠し場所は…まだ言わないでおこう…
だが、今旅に出るわけにはいかない。
僕はまだ12歳だ。
本当は27歳だが…
まだまだ外に世界は危険だろう。
僕は3年後、旅に出ることにした。
その3年間、中学校まがいなところで勉学に励むことにする。
「全く!何が主語をかえろだ!別になんでもいいと思うが…」
僕は主語が『僕』だ。
そのことで注意されたのだ。
『私』に変えろだの…
男女差別じゃないか!
僕はそのせいで大喧嘩に発展したのだ。
僕は早くここから出たい。
『王女』という鳥籠の中から…
「…嫌な予感がするっす…ちょっと公太に電話を…」
「何だあの女は…あんなやつ今までいなかったのに…しかも『日本』を知ってる?」
「これは興味深いね。もしかしたら『彼』を止められるかもね。」