003 才能
忙しくて投稿が遅れたらしいぞ。
by 神田
BATTLE STATE!
僕は男を殴った。
だが、抑えられた。
やはり『異世界』の住民だけあって強い…
僕は体勢を立て直し、戦闘体勢に移った。
僕は男に迫った。
そして姿勢を低くし、下から攻撃をした。
そこが男の顎に当たった。
男は少しの間怯んだ。
その隙を見逃さず、僕は攻撃を入れていった。
男は足で一回転しながら蹴ってきた。
僕はそれを避け、男の脳天に一撃を入れた。
(このまま行けば…勝てる…!)
そう思った。
その時だった。
グシャッ
「は?」
僕は思わず呟いてしまった。
左手が骨まで見えるほど抉れていたのだ。
(シクった…アイツ…まだ何か手があったのか…負ける…僕…ここで…死…)
その瞬間だった。
『弱いな。レミリス。』
そう声が聞こえ、僕は後ろを見た。
そこに、一人、青年がいた。
私はその青年に近づいた。
「こんな展開、漫画でしか見たことないよ。」
『その程度か?』
「…僕はこの程度なんだ…僕は弱い…だから死ぬ…選択肢すら奪われる…お前とは大違いだよ、『亜島公太』。」
そう、『前世』の自分、『亜島公太』がいたのだ。
『少し話そう。』
『彼』はそう言った。
「日本で生きてた頃が羨ましいくらいだよ。漫画やアニメはないし、スマホやテレビもないし、何より自由がない。」
『そうか。僕はなんとも思わないなlどっちの世界にいても別にどうでもいいし、それなりに幸せだったら、それでよかったんだ。』
「幸せ…ね。」
僕は『彼』に言われ、考えた。
『亜島公太』…亜島涼香…亜島淳一郎…亜島梓…金生零太…喜久山千夏…亜島財閥…小学校…中学校…高校…私立東洋高等学園…入学…寮…同級生…文化祭…過去…今…これからの未来…
たくさんの言葉が頭に浮かんだ。
僕はそれで気づいたのかもしれない…
好きだった子…喜久山千夏…親友…金生零太…両親…亜島淳一郎…亜島梓…妹…亜島涼香…僕…『亜島公太』…
僕は立ち上がった。
「『亜島公太』…散財心配かけた上に死んでもう手遅れだけど…今からでも…家族や親友に少しでも返したい…だから、今だけでもいい…力を貸してくれ…『亜島公太』…」
『僕はそんな強くなんてない…それでも?』
「…あぁ。それでもだ。」
『ふ、バカだね。』
『彼』はそう言った。
「自分でもそう思うよ…でも、なんでかわからないけど…いけると思うんだ。二人で…難問を…実力試験を…乗り越えられる気がするんだ。その可能性に賭けたいんだ。」
僕は『彼』に手を差し伸べた。
『…可能性…か…』
『彼』は少し黙った後…
トッ…
『彼』は僕の差し伸べた手に『彼』自信の手を添えた。
「どんな困難も乗り越える…たとえそれが…地獄であったとしても…血の海であったとしても…僕らは…きっと…乗り越えられる…!」
そうして意識は晴れていった。
「これで終わりだ。」
男はそう言った。
その瞬間…
「『この程度か?』」
「は?」
その瞬間、男の剣はありえない方向に曲がっていた。
(なんだ?さっきとはまるで雰囲気が…)
そして、『レミリス』の髪は、金髪の上に乗っかたように髪の生え際が黒色に染まった。
「よ。」
僕はそう言った。
(なんだありゃ…削いだはずの腕が治って…さっきとはまるで別人…)
僕は彼を殴った。
「ガハァ…」
彼は血を吐いた。
「この程度か…つまらないな…カンスト後のクエスト並みにつまらないな。」
僕はそう言った。
「うぉああああああ!」
男は殴りかかってきた。
「本当につまらない。」
僕は彼を地面に埋めた。
「…」
彼は気絶してしまった。
「…面倒ごちになる前に戻るか…『レミリス』!戻っていいぞ!」
僕はそう言った。
「まさか、『二重人格作戦』とわな。」
僕はそう言った。
僕は、任意で『亜島公太』と、『レミリス・ソード・フォード・ドイルム』の人格を入れ替えることができるようになった。
「全く、災難な1日だったな。」
僕はそう言った。
…これからこの『異世界』でやっていけるのか。
でも、『彼』と一緒に乗り越えれば、何も怖くない。
その気持ちを胸にしまい、僕は帰宅していった。