000 Prologue
スピンオフ始動よ
by 玲奈
これは、彼が私たちと出会う前のお話…
僕の名前は亜島公太。
中学三年生だ。
僕は、かの有名な名門、『私立東洋高等学園』に通うことが決まった。
僕は、友人の金生零太と某ハンバーグ店にいた。
「で、公太。好きなやつとかいるっすか?」
零太は何気ない一言を僕に投げかけた。
「いきなりなんだよ…」
「どんなやつなんすか?あそこの胸デカい子か?」
「馬鹿!聞こえてるだろ!…強いて言えば…昔一緒のクラスだった喜久山さんとか…」
「へぇ、千夏ちゃんが好きだったんすか。」
「気になってただけだよ…それより、零太はどこの学校に通うんだ?」
「俺か?近くの工業高校に決まったっすよ。そっちはいいっすね、何せあの東洋学園に入学なんすから。可愛い女の子がさぞたくさんいるんっすよね。」
「お前は昔から変わらないな…クズ。」
「おい!クズとは何すか⁉︎」
「だって事実でしょ。」
僕は正論を叩きつけた。
「ま、お前これからコミケっすよね。ならあのアニメのエロ同人誌買って来てくれっす。」
「買わないよ。それと僕は同人誌も目的だけど、本命はあの月魄出海さんのサイン会があるから、それを手に入れにいくんだよ。」
「いいなぁ、月魄出海さんのサイン。俺も欲し買ったなぁ。」
「日頃の行いのせいだね。」
「俺そんな悪いっすか⁉︎」
そんなこんなで僕らは別れ、僕は東京駅に着いた。
(コミケ楽しみだな。月魄出海さん、どんな人かな?)
僕はそう思いながらホームに向かっていた。
それは突然のことだった。
ツルッ
「あ、わ…」
僕はバナナの皮を踏んでしまい、バランスを崩してしまった。
「あ…」
僕は線路へ落ちてしまった。
(ここで神とか現れないかな…)
そう思ったがそんなことなく…
グシャァ
僕は電車とぶつかってしまった。
その効果音だけが意識が途切れる最後に聞こえた。
人の悲鳴、警察車両、電車、救急車、様々な音が聞こえる。
そして、次に目を覚ましたら…