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under 500 Ⅱ

ショテンシテン

今日も、人がまあまあいる。


こんな世の中でも、にぎわう書店だ。



私は、気になる人がいる。


他の客とは、雰囲気が違う。


まるで、店員だ。



ズレた文庫本を、直してくれる。


違う場所に置かれた雑誌を、元に戻してくれる。


背の高い棚から、他の背の高い棚に移る際、横断歩道並に、左右確認をする。


立ち読みはせず、直す以外触れることをしない。


ただ、見えている表紙だけを見て、楽しんでいる。


そして、ジャケット買いをする。


ゴミ拾いまで、してくれる。



そんな人を、気にならないわけがない。


好きになっている、自分がいる。


雑に扱う人もいるなか、優しさが際立っている。



私は、書店だ。


書店そのものだ。


喋れないし、特にその人に、意識されることもない。


大きい大きい、くくりだから。


本を引き立てる、役割だから。


だから、ひっそりと想うよ。


じっくりと想うよ。






あっ、ヤバい。


また、していた。



書店とか、スーパーマーケットとか。


建物になりきって、妄想する。


それを、自然としてしまう。



書店の視点で、恋をする。


それを、私はやめられない。

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