兵士たちの夜
「とりあえず中へ入ってください。」
ジャンは王国士団を家に引き入れた。
「すまない…」
「ベニー怪我している方にポーションを頼む」
「わかったのじゃ」
ベニーは椅子を長椅子を並べ怪我している騎士を寝かせてポーションをかけた。
横たわった兵士の怪我はみるみる良くなっていく。
師団のリーダーにジャンが問いかける。
「ところで襲ってきたモンスターっているのはどんな感じだったんですか?」
「あれはフォレストウルフだったな。額に角が生えてた。」
「フォレストウルフ…この辺ではあまり見ないですね。
というかこの辺にモンスター自体出ることが珍しいのですが」
「俺たちも不正に入国する者とか人間相手の見回りだ。モンスター相手の術は持ってない。」
王国師団は隣接する他国との戦闘要員でありモンスターは爵位の持たない冒険者が相手すると相場が決まっている
特に魔王が倒されてからその扱いははっきりと別れ、王国師団は城と統治境界内の見回り
冒険者は外に出てモンスターを狩り、あらかた収まれば開拓が始まるといったところ
そもそも王国師団の持っているロングソードじゃ森の中の取り回しも悪くモンスター相手では不利である。
ジャンが住んでいる地区は統治下における開拓地区というところだった。
ジャンが兵士に会話を切り出す。
「今日は遅いのでうちへ泊まっていいってください。魔除けのアイテムもおいてありますからここは大丈夫でしょう」
「重ねてすまない、今日はここで泊まっていこう。」
「とりあえず明日麓のギルドに行って調査依頼かけてみるか。」
とジャンはつぶやく。