称号ゲットしちゃった
こんな拙い文にブクマをして下さった方々、ありがとうございます!
「それで初心者用の錬金術セットが欲しいんじゃったか?」
「え、えぇ、売って貰えるなら…………おいくらですか爺さん」
「初心者用じゃから1000Zrじゃぞ」
1000Zr、あったかな?さっき見忘れたけどステータスで見れた気がする。
ユヅキ Lv1 職業:テイマー
空腹度:7%
所持金:2000Zr
HP30/30 (0)
MP10/10 (0)
攻撃力:5 (2)
守備力:5 (4)
俊敏:5 (2)
魔力:5 (0)
精神力:5 (0)
器用:5 (0)
スキル:テイム 調教師Lv1 鞭術Lv1 採取Lv1 採掘Lv1 釣りLv1 料理Lv1 投擲Lv1 錬金術Lv1 鑑定 従魔達からの祝福
称号:駆け出しの冒険者
装備
武器:駆け出し冒険者の鞭
頭:無し
胴:駆け出し冒険者の服
腕:駆け出し冒険者の手袋
足:駆け出し冒険者の靴
装飾:無し
装飾:無し
装飾:無し
所持金が半分消えるけど買えるな。それより、空腹度が7%って何?これは0%になると駄目な方?うーん、始めたばかりでいきなり空腹度が限界なのはおかしいからコレは数値が上昇して100%になると駄目な方だろうね。空腹度があるって事はちゃんと飲み食いしないとペナルティあるかも知れない。
食費の事も考えてお金の遣り繰りしないと直ぐに金欠になる……………1000Zrとか高くね?いや、買うけどさ。
「えーと、買えそうなので買います」
「私がお爺ちゃんから買えるって言っておいてなんだけど、冒険者さんは此方に新しく来たばかりの人はお金があまり無いって知り合いから聞いたけど……………大丈夫?」
「自分への先行投資と思えば安いですよ」
序盤だから値段が高く感じると思うけど、現状で全部位の装備品を揃える事に比べたら全然安い方だろう。寧ろお金が足りなくて買い揃えられないだろうね。
「ふむ、ならワシの弟子にならんか?これでもワシは世界に5人しかおらん錬金術師の1人でな、ワシに弟子入りするなら譲ってやるぞい」
「爺さんよりケイニーさんに弟子入りしたいです(キリッ)」
「えっ!?」
爺さんに弟子入り?冗談じゃない。絶対面倒なクエストを発生させて苦労するのが目に見えてる!だったら同じテイマーで錬金術持ちのケイニーさんに弟子入りした方が似た様な面倒なクエストでも有意義な時間を過ごせると私は思う。というか、この爺さんとマンツーマンで錬金術のレッスンとか私のメンタルライフが持たないと本能が告げている。
私は平和に生産しながらゆっくり遊びたいのです。爺さんのお使いで遊ぶ時間を取られて堪るか!
「孫は確かに錬金術を持っているがワシには遠く及ばんぞ?」
「そ、そうだよ!私はまだお爺ちゃんの弟子だし、錬金術の腕もまだまだ未熟だし、レシピも独自で編み出したのはまだ少ないし……………」
「ケイニーさんって爺さんの弟子で爺さんが何気に錬金術の偉い人だったんだ」
「何気にとは何じゃ何気にとは!」
「第一印象でヨボヨボの爺さんとしか思えなかったせいかイケオジになってもイマイチ偉そうに見えない」
「これでも有名なエルフなんじゃが!?」
「それは周りが爺さんの顔と功績を知ってるからであって、何も知らない私からしたら爺さんという名のただのオヤジとしかわからないです」
「ぐぬぬ…………確かにそうじゃな」
そうかそうか、ケイニーさんが爺さんの弟子だったんですか。うーん、どうするか。爺さんのところに弟子入りを回避する方法としてケイニーさんを使ってみたけど…………
言ってる事が意味不明でもゴリ押しするか。NPCの好感度があるかわからないけど、爺さんの好感度がついでに下がればもっと良いね。
「ケイニーさん以外は絶対にお断りします。普通の勉学だけなら未だしも錬金術は知識と集中力と忍耐力だけではなく経験も必要になってきます。ケイニーさんの様な素晴らしい人を師に持ち、師と共に経験を積み重ねる事でより錬金術への深い理解と多くの経験から更なる新たな発見を得られると私は確信しております」
自分で言っておいて何だけど酷い低レベルの説得の言葉ですね。私はお馬鹿ですからこれが私の限界レベルの言い訳です!
「うーむ……………………将来的に孫にはワシの後継者になってもらう予定じゃしのぅ。錬金術師として弟子を持ち、お互いを刺激し合うというのであれば今から教鞭を持つ経験を積ませるのも悪くはないかもしれんのぉ……………(ブツブツ)」
え、あんな低レベルの言い訳で通るの……………?
なんかブツブツ言っててよく聞こえないけど通ったと思って良いのかな?
「お、お爺ちゃん!?私に弟子は早いから!」
「なんじゃケイニー、少し前に弟子が欲しいとか抜かしておったじゃないか」
「それはっ、その、言ったけど…………私が立派な錬金術師と認められてからの話で……………」
「何年、何十年または何百年先の話になるんですかそれは。ケイニーさんが立派な錬金術師と言われる頃には人間の私はヨボヨボのシワシワなお婆ちゃんか墓の中ですよ」
「人間の一生は短いからの」
私と爺さんを交互に見て頭をかかえたらケイニーさんは呻き声をあげながら蹲っている。少ししたら呻き声が止み、決意した様な顔で立ち上がって私に向かって声を出す。
「私、ユヅキちゃんを弟子にするわ!」
「あ、はい」
「うふふ、師弟関係になればユヅキは私に会いに来てくれる回数が増える!ユヅキちゃんは錬金術のみならずテイマーの勉学も出来る!お互いに素敵なメリットが有るわね!!」
「弟子をとる理由が欲望にまみれとるな」
「因みに爺さんがケイニーさんを弟子にした理由は?」
「孫と戯れる時間が増えるからじゃな!」
「この爺さんにしてこの孫ありだった」
「錬金術師はいつも理不尽な我が儘から新たなレシピが生まれるのだぞ?」
「探求者はいつでも自分に素直に生きるべきだと思うのよね!」
この二人は周りの人達に落ち着けとか止めろとか言われてそう。それで最終的には誰も手が付けられなくて放置してるんじゃなかろうか?ケイニーさんと爺さんだと想像が難しくないよ。
おっと、なんかログが出たね。なになに?
称号【錬金術師の弟子の弟子】を手に入れました。
称号【錬金術師の弟子】手に入れました。
は?え、ちょっと待て。上はわかる。下は何?どういう事なんです?
「爺さん、爺さん、私はアンタに弟子入りした覚えないんだけど?」
「む?弟子の弟子なのであろう?孫の弟子なら孫の師であるワシの弟子でもあるから対して変わらんじゃろが」
「あはは、ふざけないでくれます?私は爺さんの弟子にはならないって言いましたよね?痴呆ですか爺さん」
「ワシはまだ280歳の健康エルフじゃわい。どのみち錬金術で高みを目指すならワシと関わるのじゃから諦めよ」
「ガッデム!このジジイ!!」
「ふぉっふぉっふぉっ!」
「クソがぁぁあああああっ!!」
爺さんに弟子入りフラグ回避ならずに叫びながら床に崩れ落ちる私に笑う爺さんとウフフと嬉しそうにするケイニーさん。今の状況でテイマーズギルドの扉を開けたらカオスで訪ねて来た人はきっとソッと扉を閉めるだろう。
「という訳で宜しくねユヅキちゃん!」
「はい………………宜しくお願いしますケイニー師匠」
「宜しくの~新たな弟子よ」
「私の精神と胃の為に宜しくお願いしたくないです爺さん」
「お~そうじゃった、ワシの名を教えておらんかったな!ワシはアグニーと申す」
「くっ、私はユヅキです…………いつか目にものを見せてぎっくり腰にしてやるから覚えてろよ」
こうして私は二人のエルフの師匠に弟子入りを果たし、のんびりゲームを進めつつ絶対爺さんを越えて隠居送りにしてやる事を目標にしたのです。
「めでたくワシの弟子になったお主にこの錬金術初心者セットを送ろう」
「私からは初の弟子になったユヅキちゃんに私直伝の初級レシピをプレゼントするね」
「ケイニーさんありがとうございます」
「ワシへのお礼は?」
「ワァイ、アラガトウゴザイマスー」
「よろしい。じゃがの…………次は心を込めていうのじゃぞ。それとコレはポーション等の初級の基本レシピと初級ポーション3回分の素材じゃから最初はコレで練習しなさい」
「…………………………ありがとうございます」
「うむうむ」
この爺さん分かってて私の精神を削りにきてるよ!ニヤニヤしながら私で遊んでくるなら無視すれば良いのだけど、善意混じりで弄りにきてるから下手に無視出来ない!あれだ、わざと相手が困るお節介をしてお節介された側が迷惑しながらも最終的に良い方向に行くから本気で怒れないっていうヤツに近いんです。
………………気持ちを入れ替えよう。この爺さんの事を考えてたらまた弄られるに決まってる。なので、送られてきたアイテムとゲットした称号を見てみよう。
これは逃げではない、切り替えです!
錬金術初心者セット レア度:1
錬金術を使用する時に必要な道具一式。錬金術を始めたばかりの初心者用に量産された。最大品質:5の物まで作れる。
治癒草 レア度:1 品質:3
ポーションの材料になる薬草。このまま食べればHP3回復する。
水 レア度:1 品質:3
飲む事が可能な水。
称号【錬金術師の弟子の弟子】
錬金術師の弟子から弟子になる事が出来た未来の錬金術師になる者の更なる後継者の卵。MPが20上昇する。
取得条件:錬金術を取得した状態で錬金術師の弟子に弟子入りする。
称号【錬金術師の弟子】
世界に認められた5人の錬金術師のうち1人に弟子になる事が出来た未来の錬金術師の卵。MPが30上昇する。
取得条件:錬金術を取得した状態で錬金術師に弟子入りする。
鑑定のスキルはパッシブスキルらしく一々使わなくてもアイテムの情報が見れるのは良かった。それで、貰ったアイテムは……………治癒草の説明が非常に分かりやすい。更に水はもっと分かりやすい説明でした。錬金術の道具セットは耐久値とか無くて良かった。
次に称号だけど、取得条件が書いてあるからログを見直さなくても助かる。元々あった称号【駆け出しの冒険者】の方にも取得条件とか書いてあったけど、ちゃんと条件がわかるって良いことだね。
爺さんに弟子入りする事に関してはまだ認め切れてないけどMPが合計50も上がるのは嬉しい誤算。パッシブスキル以外のスキルは基本的にMPを消費するから生産特化のプレイだとHPよりMPが上がるのは本当に嬉しいです。
「それでユヅキちゃん、早速ポーションを作ってく?」
「いえ、3回分しか無いので採取してきます」
「そっかぁ…………」
「錬金術だけじゃなくてテイマーとしてもギルドにクエストを請けに来ますから寂しそうな顔をしないで下さいよ」
「っ!そ、そうだよね!じゃんじゃんクエストを請け来てね!」
爺さんのせいで忘れてたけど、ギルドの説明が途中だったね。早く終わらせてフィールドに行きたいなぁ。
次からフィールドに行きます。
現在のステータス
ユヅキ Lv1 職業:テイマー
空腹度:9%
所持金:2000Zr
HP30/30 (0)
MP10/10 (50)
攻撃力:5 (2)
守備力:5 (4)
俊敏:5 (2)
魔力:5 (0)
精神力:5 (0)
器用:5 (0)
スキル:テイム 調教師Lv1 鞭術Lv1 採取Lv1 採掘Lv1 釣りLv1 料理Lv1 投擲Lv1 錬金術Lv1 鑑定 従魔達からの祝福
称号:駆け出しの冒険者、錬金術師の弟子の弟子、錬金術師の弟子
装備
武器:駆け出し冒険者の鞭
頭:無し
胴:駆け出し冒険者の服
腕:駆け出し冒険者の手袋
足:駆け出し冒険者の靴
装飾:無し
装飾:無し
装飾:無し