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起床、家事、幼馴染み、ログイン

おはようございます。早朝5時半です。流石に昨夜はいつもより遅く寝たから少し眠い…………

眠いからと言って二度寝なんてしたら掃除と朝御飯作りが出来ない。前世なんてゲームで遊び過ぎて徹夜状態から出勤or友人との外出なんて結構な数をしてたから多少の寝不足なんて問題じゃないのです。

それに流石高いベッドなだけあって凄く寝心地が良かった。ヤバいっ、こんな素敵ベッドに慣れたら今後安く泊まれるホテルとかで寝れるか不安になる!

いやいや、イリアの手によってお亡くなりになった亡きベッドのお布団三点セット5000円の使い心地を忘れずに生きていけば大丈夫なはず……………たぶん。


さて、ベッドの事は横に置いといて起きたら顔を洗って歯磨きして、早朝一番の床は前日の埃が床に落ちているので雑巾掛け。お父さんに出勤ついでにゴミを捨ててもらう為にゴミを袋に纏める。それから朝食とお父さんのお弁当の準備だ!

お母さんも料理は出来るけど豪快な男料理になるので基本的には私が朝食とお弁当をつくる事になってる。

今日も家事を頑張るぞー。



「家事を頑張るのは結構でございますがゲームにログインするのを忘れないで下さいまし!」


「蒸しプリン作ってあげるからイリアはハウス!」


「わぁいプリンお持ち帰りですわ~♪…………て、そうでは無いですわ!」


「なに?まさかプリン・ア・ラ・モードを御所望か?」


「食べれるなら食べたいですわ!…………ではなくてですね!」


「昨日に続いて今日も凸ってくるとかどうしたのよ。しかも、朝6時半にさ」


「ですから、ゲームのログインを忘れないで下さいましって言っておりますの!」



現在AM6:30です。掃除をしてゴミを纏め終えたので朝食作りに取り掛かるのだけど、珍しく朝からイリアが昨日と同じくいきなり凸って来ました。私がログインを忘れると思って直接家に来やがったらしいです。



「忘れてないから大丈夫。家事が一通り終わった昼過ぎにはログインするよ。だからメイドさんや執事さんを家に呼んで私の代わりに仕事なんてさせないでよ?」


「(ギクッ)」


「家事は私にとって簡単に出来る筋トレみたいなもんだから」


「うぅ、一緒に遊ぶ時間が減りますわ~」


「ログインしても一緒に遊べないから」


「なっ、なんでですの!!?」



だってさ、イリアって有名プレイヤーの1人でしょう?事前にイリアのアバターの外見と名前を教えてもらってたから軽くだけど調べたらイリアって有名なトッププレイヤー。そんな有名プレイヤーと人気ワースト1位の職業で運全振りした私なんか一緒に居たら絶対に面倒な事になるじゃん?私だけ悪質なプレイヤーに絡まれるだけなら良いけど、イリアまで色々言われたり絡まれるのは私として嫌なのよ、そうイリアに伝える。



「私の事を思って下さり嬉しいですわ……………………嬉しいですけど、やっぱりテイマーにしてしまったのですね」


「お母さんの仕事の都合上でペットは飼えないからテイマーならペット飼えるじゃん」



お母さんは家の1階の一室使って整体師として自営業してます。動物アレルギーの人が来る可能性を考えてペットは飼えないんです。動物とかモンスターとか割りと好きだから生き物を飼えないのは地味に辛い!



「それと運全振りってなんですの!?」


「どうせ雑魚なら運以外のステ振り意味無いと思ってね。テイムも運で成功率が変動するから、まぁ、良いかなってさ」


「…………あぁ、私、頭が痛いですわ」


「文句言うならログインしないぞ」



こう脅せば黙るので放置。話ながら作ったから予定より少し遅れたけど朝食とお弁当の完成。お父さんとお母さんが起床し、イリアが朝から我が家に居ても動じずに笑顔で挨拶するとか流石は我が両親。四人で楽しく朝食を摂りました。



「やっぱり一緒に………」


「だから無理だって。絡まれる云々もだけど、暫くはゲーム内での身体の動かし方や採取等の気のままなプレイしたいってのもあるから…………………あとは、走り方とか思い出したいからね」


「そう………でしたわね。我が儘を言ってすみませんでしたわ」


「謝らないでよイリア。テイムするまでレベル上げしないで採取しながら慣れるつもりなんだし、デスル…………死に戻りして遊んでるから気にしないで」



あっぶね!今世では前世で遊んだゲームが殆ど無い。ドラ○エ、テイル○、ファ○ナルファ○タジー等々が無いんだよ!遊びたかったのに無かったんだよ!!だからデスルーラやデスベホマとかの言葉を言ったところで私以外に通じないので気を付けねばならない。



「あ、そうだ、どうせ私は暫くは第1エリアから動けないから前線で攻略を頑張るイリアの話を聞かせて欲しいな」



イリアの頑張る話を聞きたい、と言えば俯いていたイリアは勢い良く顔を上げて目を輝かせながら「都倖に聞かせて差し上げる武勇伝を作ってきますわね!」と元気になった。うん、イリアは元気な方が可愛いね。



「夜に電話を掛けますからその時に今日の成果を教えますわ!」


「うん、待ってるから無理しない程度に頑張ってねイリア」



この後、昨日教えてもらえなかったゲームの話をしてもらってからイリアに蒸しプリン×3を持たせて帰宅させる。聞いた内容は中々良い情報だったよ。

NlOはリアルに近付けて作られたゲームなので急所が存在するらしい。首を折られたり、心臓を貫かれたりすると即死だったりする様です。落下死、溺死、窒息死…………等々でも死亡する様だ。


フィールドで死ぬと所持金の1割を落とすだけで済むけど、ダンジョン等で死ぬとお金だけじゃなく手に入れたドロップアイテムが3割の確率で落とすっぽい。元々持ってるアイテムや宝箱でゲットしたアイテム等は落とさないから安心して死ねるね!

ギルドに登録する事でお金とアイテムを預けられるみたいだから減らしたく無いお金は預けておくべきらしい。クランに所属しているならクランハウスでメンバー共同倉庫にアイテムだけ預ける事も可能性みたい。というか、ギルド登録をやらなければプレイヤー用の施設の利用が出来ないので絶対に登録は忘れてはならない。


NlOはPvPは基本的に無い。イベントや相手プレイヤーへの決闘申請でないとPvPが出来ない仕様だけど、MPKはあるのでモンスターとの戦闘からの逃走で追ってきたモンスターを違うプレイヤーに押し付ける行為はGMコール案件になりかねないので注意。


ゲーム内の時間は時間加速による3倍の速さで進むからリアルタイムの1日でゲーム内の時間が3日って事になる。だから、私が昼過ぎにログインしたらゲーム内だと夕方になる前くらいだと思う。



以上の事を簡単に教えて貰えた。昨日に比べたら少ない情報量だけど、NlOのシステムとか遊ぶ上で重要な仕様だから知らずにプレイして逆ギレする悪質プレイヤーになりたくないからね。

よし、お昼過ぎまでに出来る家事は全部やってしまおう。お昼までに時間の余裕が出来たなら少し早めに配られた夏休みの宿題を少しでもやろう。配られたその日から出来る限り終わらせていたので残り半分も無い。多分、今年もイリアに宿題で泣き付かれると思うから問題集くらいは終わらせておかないとなぁ。

あっ、読書感想文の本をまだ決めてなかった。宿題よりも図書館に行って本を確保しとかないとマズイ。夏休みに入ると読書感想文用のオススメの本とか全部無くなるから先に借りないと………………夏休み始めに借りて、夏休みが終わるまで返却しない奴等がいるので先手を取らねば!


 






只今PM1:30、お母さんと一緒にお昼を食べた時にイリアから(強制的に)貰ったゲームをすると言っておいたので晩御飯の支度とお風呂にお湯を張る6時までお母さんは私を放置してくれるだろう。

本日のやるべき事は粗方終わらせた。よし、ゲームを始めよう。



「ダイブ」



昨夜と同じく仮想空間の操作画面でNlOのパッケージをタップ。昨日と違うのは、あの宇宙空間の様な部屋では無く………………



「西洋の街?」



西洋の街と沢山のプレイヤーが目の前に現れる。背後からは水の音が聞こえたので振り返れば大きい噴水と噴水の真ん中に聳え立つ水晶の時計あった。成る程、これがイリアの言っていた水晶時計か。ここは恐らく街の中心にある広場なんだろう。ギルドのある場所まで移動しよう。



「えぇと、こうかな?」



そういえば、イリアがメニュー画面よ出ろ~って念じればステータスやアイテム選択肢のメニュー画面が出るって言ってたから私なりにやってみたよ。



「お~!メニュー画面が出た!」



メニュー画面は覗き見防止の為に見えない仕様だから見られる事はない。スキルによって見られてしまうステータス以外はね。だから多分、周りから見たら何もない空間に勝手にハシャグ小娘にしか見えないだろう。



「おっと、マップの前に設定弄っておかないと」



見られたくないスキルがあるから設定でステータスとスキルと称号をそれぞれ別々の任意許可制にして任意したプレイヤーのみ見れる様に変更。毎回ステータスとスキルと称号のそれぞれを誰かに見せる為に毎回許可しないといけない面倒がある代わりにプレイヤー情報の漏洩を防げるので文句なんて言えない。前世のStOも似た様なシステムがあったから別に面倒とも思わないね。



「設定したし、マップでギルドの場所を確認して向かいますか」



現在地から少し離れた場所に目的地のギルドがある。取り敢えず、歩きながら仮想の身体に馴染もう。

主人公の前世で遊んだStOのメニュー画面の出し方は手の甲に埋め込まれエメラルドの様な宝石にMPを消費しない魔力の様なものを流せばメニュー画面を開ける仕様でした。

なので、主人公が念じてメニュー画面を開くというのは初体験なのです。

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