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破壊されたベッド

私、蒲倉(かむくら) 都倖(つゆぎ)15歳は何の変哲も無い高校1年生です。普通の人と違う所は走れない事と前世の記憶が有る事ですかねー。本当に普通人ですね私。


ん?前世の記憶が有るのはおかしい?そんなもん有るんだから仕方無いじゃない。前世の記憶って言ってもただの独身のキャリアウーマンだっただけで大したものじゃあ無いのは確かなんですよ。特別な力と専門的な知識や技術が有るわけでもない、ただ記憶力が良かっただけです。


それよりも現在、目の前で幼馴染みのお嬢様にベッドを破壊されて私は現実逃避してました。



「……………」


「ふぅ、良い仕事をしましたわ!」



いつからだっただろうか?このお嬢様な幼馴染み、斎嶋(さいじま) イリアが怪力になったのは…………確か小学校高学年から目に見えて女子力(物理)が上がってた気がするけど。

というか、私のベッドが死んだんですけど!?枕以外が使い物にならなくなったんですが!?



「では頼みましたわよ貴方達!」


「「「お任せくださいお嬢様」」」


「……………おい」


「うふふ♪これで一緒に遊べますわね都倖!」


「遊べますわね、じゃないよイリアーーーっ!!連絡も無しに家に来て部屋に突撃してきたと思ったら、いきなり私のお気に入りのベッドを昇天させるとか何なの!?」


「ですから遊ぶためですわ」


「訴えんぞテメェ」



お口が悪いですって?誰のせいだと思ってんだ!仮にもお嬢様が素手でベッドを破壊とかしねぇから!



「お嬢様、ベッドと機材の設置が終わりました」


「お疲れ様です。あとは(わたくし)が説明をするだけですから下がって宜しいです」


「え、早くない?1時間足らずなんですけど………いや、イリアの家の執事さん達とメイドさん達って恐ろしい程のハイスペックだったの忘れてたわ」


「不備は無いと思いますが何か御座いましたらお呼び下さいませ。では、失礼致します」



いやいや、貴方達に限って不備とか絶対にないからね?イリアと初めて会った時からずっと貴方達の完璧な仕事っぷりを見てきたけど1回も問題なんて起きた事は無かったよ?寧ろ安心感しかないですよ!

うん?小さくだけどメイドさんの1人が申し訳なさそうに「いつもお嬢様がすみません」と謝られました。何故だろう………そんなメイドさんを見たら逆にこっちが謝りたくなる。

はぁ、破壊された粗大ゴミ(ベッド)が回収されて新品のベッドが新たに置かれたのを見てイリアに怒る気力が失せたわ。



「んで、わざわざイリアが私のお気に入りのベッドを破壊してまでこの[新しいベッド]を用意したんだから普通のベッドでは無いんでしょう?」


「んふふ、当然でございますわ。このベッドは最新のVR用ベッドですの!普通の睡眠時でも長時間プレイでも高性能なマッサージ機能で筋肉が固まる事が無く快適に寝られる、更にはリクライニングベッドで自分が最もリラックス出来る体勢で遊べますのよ!」


「さ、最新は軽く100万越えるヤツじゃん!なんでそんな高価な物を平気で私に寄越すかな!?うちは一般家庭だから!」


「VRに必要な機材やベッドのマットレスや御布団等は此方で全て用意させてもらいました」


「明らかに全部高そうなんだけど!?だから、うち一般家庭!」



私の布団3点セットで5000円に対して、この掛け布団だけでいくらするのやら…………お嬢様のイリアとは幼馴染みって言えるくらい付き合いは長いけど、やっぱり金持ちの金銭感覚ってわかんない。



「毎日ゲームに長時間ログインしても電気代も大変御安いですから一般家庭でも問題ありませんわね」


「私だったら電気代が高い時点で買わない」


「最後に、私の両親と都倖の御両親に全て許可をもらってますから心配事は何も有りませんわ!」



なんで許可しちゃったの我が両親よ!なんでこんな馬鹿高い物の数々をポンッと寄越す許可を出しちゃったのイリアの御両親よ!いくらそっちが金持ちでも私の家は一般家庭だからまともな御返しなんて何も出来ないよ!!請求されても困るからね!?



「これらは全て私の我が儘ですから都倖はお金の心配をしなくても大丈夫ですわ」


「エスパーかよ」


「顔に出てますもの」


「出ない方がおかしい」


「どうしても気にするというなら、私が遊びに来た時に都倖の御飯が食べたいですわ!」


「イリアが結婚して産んだ子供が成人するまで毎日3食作っても返しきれる自信がないわ。つか、家に遊びに来る度に御飯食べてるんだから要望する意味がわからん」


「そういえば、そうでしたわね」



お上品にコロコロと笑うイリアに私は脱力する。一応、今夜の夕飯はスパゲティグラタンの包み焼きだと伝えればチーズとソース多めというリクエストを出してきた。いつもの事だね。



「それにしてもVRかぁ…………」


「明日の午前10時から『New life&world Online』、通称NlOが正式に始まりますから丁度お休みですし遊びましょう都倖!」


「正式に…………?待って待って、『New life&world Online』って確かβテスターだったプレイヤー以外がプレイするには抽選で当たらないと駄目だった筈じゃ」


「NlO当てちゃいました♪」


「ダウト!」


「ちゃんと応募しましたわ。使用人全員で!」


「酷い人海戦術だった」



イリアの家で働く皆さんスミマセンでした。心の底からスミマセン!

本当に何やらせてんのイリア!



「はぁ……ゲームやるよ。外は暑いし、外出するには場所が限られるし、強制だけど一応タダで色々もらったんだし、やらないとイリア拗ねちゃうでしょう?」


「ゲームをプレイしてくれるまで毎日通い続けますわ」


「ついでに御飯を食べていくっていう」


「それも悪くありませんですわね!」


「自分の家で御飯を食べなさい」


「遊んでくれます?」


「遊ぶからイリアの所のコックさん泣かせるの止めようね」



と、まぁ……そんなこんなでゲームをする事が決まった訳です。事前にアバターを作っておくことも出来るらしいから寝る前に作っておこうかな。



「そうだった、ゲームやるって事はあの高そうなベッドで寝るって事だよね」


「慣れればどうという事はありませんですわ」


「だから私は一般家庭の一般人だっつうの!」



一般人にはお嬢様の発言で頭が痛いです。薬箱に頭痛薬はあったかな………?

もう、初心者感が丸出しですね。

下手ながらも書いていきたいと思います。

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