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女戦士 ①
私が着ているのはまるでお姫様のようなドレス。
なぜなんだろう私は女戦士を選んだはずなのになあ。
「ナイリア」
―――突然私は同じ色のドレスを着た美人に手をひかれた。
そういえば女戦士の名前がナイリアだった気もする。
「なっなに!?」
「メイドに呼ばれるまでここにかくれていて」
そういって彼女はさっていった。
どういう意味なのかわからずに言われた通り待つ。
「ナイリア姫が拐われた!!」
ナイリアは私のはずなのだが、お城の皆が騒いでいる。
「……ナイリア王女様、ご無事でございますか?」
彼女のいう通りメイドが呼びにきた。
「無事だけど……」
私はメイドから話を聞いて理解した。
さっきの人はイアスといって、王女ナイリアである私の影武者として魔王に捉えられたという。
そして私の婚約者だというマーズルードは王女が拐われたと思っていて勇者として彼女を救いにいくという。
―――つまり私が影武者となり女戦士として勇者の仲間となる。
魔王を倒すまで帰れませんってとこだよね。