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フレンド0から始めるMMO ―俺のMMO生活はまだ終わっていない―  作者: 御門


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第53話 ズレ始めた日

俺は何もできず、ただ呆然と画面を眺めていた。


どうしてこうなった。

理由は、わかっている。

わかっているけど、

言わずにはいられなかった。


俺は、約束通りにした。

アリスが言ってきた、あの約束通りに。


アリスが、約束通りにしていなかったから。


俺は――

寂しかった。


相方になってすぐ、

アリスのイン時間が減ったこと。


……違う。

怖かったんだ。


ずっと怖くて、仕方なかった。

聞くことも、できなかった。


――実は俺と相方になったから、

イン時間が減ったんじゃないか?


ずっと、そう思っていた。


相手のリアルに干渉すべきじゃない。

頭ではわかっている。


でも、タイミングが悪かった。

そう思ってしまう状況だった。


それが事実なんじゃないかと、

心の奥で、もう思ってしまっていた。


だから。

アリスがペアリングを更新していなかったのを見て。


「ああ、やっぱりな」


そう思ってしまった。


俺は、アリスを試してしまったんだ。

あれだけ、よくしてくれた人を。


疑って。

信用せず。


ずっと溜めていたモヤモヤを、

そのままぶつけた。


救いようがないのは――

アリスがログアウトした時でさえ、


「ああ、やっぱりな」


そう思って、

納得している自分がいることだ。


ホッとしている自分が、

どこかにいる。


俺は、一体何をしたいんだ……。


答えなんて、

いくら考えても出ない。


わかっているのは、

自分が思っていた通りになってしまったことだけ。


思い通り……なのか?


いや。

思い通りになるように、

していなかったか?


いつか、いなくなる。

この関係は、永遠じゃない。


ずっと、そう思っていなかったか?


俺は、卑怯な人間だ。


いつか失うことばかり考えて、

「今」を楽しむことができなかった。


そうしておかないと、

本当にいなくなった時、

自分が壊れそうな気がして。


――結局、自分が可愛いだけだ。


情けない。


今さら、何を言ってるんだ、俺は。


世の中の人は、

こういう時どうやって付き合っていくのだろう?


俺には全くわからない。


ズレてるんだ。


だから、アリスを――

傷つけてしまった。


明日、謝ろう。


許してもらえなくてもいい。

謝らないことには、

前に進めない。


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