第51話 ペアリング
「俺りーん♡」
「なんだい?アリスー♡」
あれからキャキャ、ウフフフの一週間が経った。
俺とアリスは仲の良いまま、段々と距離が近くなってきた。
ニヤける。
どうしようもなく、ニヤける。
喧嘩もなく、空気も良くて、
毎日一緒にダンジョンに潜っている。
金策も順調だった。
アリスと出会う前は、所持金が十万マネ程度。
今は、もう二百万マネ近くある。
相方、最高。
効率も、楽しさも、全部段違いだ。
……ただ。
最近、少しだけイン時間がズレてきた。
別に、何かあったわけじゃない。
アリスの言動が変わったわけでもない。
ただ、一緒にいる時間が、ほんの少し減った。
リアル事情に踏み込むほど、俺も無神経じゃない。
だから気にしない。
……少し、寂しいだけだ。
「ねえねえ、俺りん。二人でペアルックのアイテム作らない?」
「え?」
「私たち相方になって、一週間目でしょ?
その記念に、お揃いのアイテム作ろうかなって思って」
「……ダメ?」
ダメなわけがない。
むしろ、破壊力が高すぎる。
可愛さが、限界突破してる。
「全然いいよ。じゃあ、何作る?」
「うん……実はもう決めてあるんだけど」
「アリスが決めてるなら、俺は異論ないよ」
「……嫌だったら、ちゃんと言ってね?」
「指輪、なの」
指輪。
ロードオ(やめておけ)
いかんいかん、やばい版権に突っ込みそうになった。
「……いいと思う。相方って感じするし」
「でしょ?
これから装備更新することもあると思うけど……
その指輪だけは、見た目変更でずっと同じにしよ?」
「……アリス」
「……俺りん」
これが、幸せってやつか。
今まで、どこ行ってたんだよ。
相方、超最高じゃん!




