表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

第3話 相方募集という文化

検索結果に出てきたのは、


「大規模○○ゲーム フレンド・相方募集掲示板」


「……なん...だと?」


思わず声が出た。

長い間、俺が悩んでいたことの答えが、

まるで最初から用意されていたみたいに、

当たり前の顔でそこにあった。


「そうか……掲示板か……」


考えたな。

誰か知らんけど。

少なくとも、俺よりは賢い。


登録無料。

まあ無料ならいいか、と捨てアドを作って登録した。

こういう時、慎重なのか雑なのか、自分でもよく分からない。


ログインして、募集一覧を眺める。


――ハンドルネームAさんの募集文。


「リアル男性だと嬉しいです」

「種族は○○が好きなのでそれ以外の方はごめんなさい」

「VC可能です」

「リアル年齢は○○歳なので同じ歳の方か±10歳ならOKです」

「戦闘コンテンツには〇〇と〇〇によく行きます」


「……マッチングアプリかな?」


思わずツッコんだ。

条件が細かい。

いや、細かいというより、現実的すぎる。


タグを見ると、

フレンド募集じゃなくて「相方募集」。


「相方……?」


一瞬、意味が分からなかった。

読み返して、ようやく理解する。


「ああ……ゲーム内恋人ってやつか……」


他の募集も見てみる。


――ほぼ、相方募集。


「どないなっとんねんこのゲーム」


フレンドって、

もっとこう……

一緒に遊ぶ人、くらいの意味じゃなかったのか?


正直、気持ちは分からなくもない。

俺も男だし、

そりゃ野郎と遊ぶより女の子の方がいい。


「……いや、この感覚、ちょっとやばくない?」


自分で自分にブレーキをかける。

でも募集の数は圧倒的だった。

相方。相方。相方。


これが普通なのか?

このゲームでは、これが“普通”なのか?


これまで、俺は何をしていたんだろう。

孤独だと思っていたけど、

そもそも土俵にすら上がっていなかっただけなんじゃないか。


画面をスクロールしながら、

知らない文化に足を踏み入れた感覚だけが、

じわじわと残っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ