第13話 地雷原に足を踏み入れる前
「ふふふ、ごめんね?
急に変なこと言って!」
A姉さんは、さっきまでの雰囲気を切り替えるみたいに笑った。
「そんなことより俺君、
私とフレンド登録しよっか?」
「え、あ、え?
あ、はい! お願いします!」
……なんだろう。
さっきの“相方”の話は、正直かなり引っかかっている。
でも、A姉さんは
掲示板の募集でフレンドとして来てくれた人だ。
最初から深い関係を求めてきたわけでもない。
ここで断る理由は、ない。
――とりあえず。
フレンド0からの脱却だ!
こんなにあっさりいくなんてな……。
少し前まで、
フレンド申請の出し方すら分からなかった俺からしたら
奇跡みたいな展開だ。
過去の俺を殴ってやりたいぜ・・・。
何を一人で勝手に構えてたんだって。
ピロリン
『A姉さんからフレンド申請されてます
受けますか?
→ はい いいえ』
はいじゃあああああああ!!
ポチッ
「これでフレンドだね!
俺君、よろしくね!」
「よ、よろしくお願いします!」
フレンド欄に
A姉さんの名前が追加された瞬間、
胸の奥が少しだけ軽くなった。
たったそれだけのことなのに、
今までどれだけ
“一人で遊んでいたか”を思い知らされる。
「……さっきの話、気になる?」
何でもないみたいな声。
でも、逃がさない視線。
一瞬、言葉に詰まる。
気になる。
気にならないわけがない。
でも、ここで踏み込んでいいのか?
聞いていい話なのか?
――選択肢は、もう置かれてる。
俺は、
ゆっくり息を吸った。




