一緒に死のうぜ
(この体はもう持たねえなあ……けど、まだやれることは、あるよな?)
ロクサスは笑いながら、スマイルの剣を握る。
「もう諦めなよ」
「まだ終わってねえよ、なあ?」
「何を言って……」
その時、スマイルは背後から感じた。強大な魔力を。
「焼け死になさい、クズが!」
そう言いながら、ソフィアは巨大な火球を放った。
数メートルの、ソフィアが今できる最大な火球だ。
「大きいな……けど、ただの火球なんて当たる訳が——!?」
その時、スマイルは気付く。
自分の足が、水で足を取られていることに。
まるで、巨大な水槽に足が沈んでいる。
「水牢」
「邪魔だよ!」
スマイルは剣で足の水を裂くが、所詮は水。切っても足から離れることはない。
水牢の特徴は、そのホールド力よりも、破壊の困難さにあった。
「ハハハ、一緒に死のうぜ! スマイル!」
ロクサスが笑う。
その瞬間、巨大火球が二人を襲った。
火球が二人に触れる直前、スマイルの剣が魔力を帯びて、光る。
「舐めるなァ――!」
初めて笑顔以外の顔を見せたスマイルは、その剣で火球を真っ二つに斬り裂いた。
「なっ!?」
「えっ⁉」
二人は驚きの声をあげる。
スマイルは再びいつもの表情に戻っている。
「ミスリル級だ。魔法使い対策をしていないと思ったかい? 魔法斬りは基本だよ」
魔法攻撃を斬る。それは剣士の中でも一部の者のみできる特殊技能だった。
「だが……少し面白かったよ。これは御礼」
そう言って、スマイルはロクサスを袈裟斬りに斬った。
ロクサスはそのまま地面に倒れこむ。
「よくもアニキを!」
「殺してやる!」
二人の冒険者がスマイルに襲い掛かる。
スマイルは表情も変えずに、二閃。
二人の首が宙を舞った。
「ハハ。これでだいたいの敵は始末したかな? 後は君だけだね。新人魔法使いさん?」
スマイルはソフィアを見据える。
「まだ……分からないでしょうが!」
「君、まだ初心者だよね。火球しか使えない。けど、魔力は多い。数年もすれば、銀……金も見えたかもね。まあ、今日死んじゃうんだけど」
スマイルはすさまじい速度でソフィアへと距離を詰める。
(速い! 今の私じゃ……!)
ソフィアは火球を放つも、全て躱されて目の前まで迫られた。
「おやすみ」
スマイルは剣を振るう。
(駄目だ……!)
ソフィアは死を覚悟する。
スマイルの一閃は、ソフィアに届かなかった。
「え……お爺ちゃん!?」
スマイルの一撃は、クリフの剣ごと、クリフを斬り裂いた。
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