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絡む

 この酒場に来た時からずっとこっちを見ていた無精ひげの冒険者だ。

 取り巻きの二人よりは雰囲気があるな。


「別に普通だ」


 関わるなと言われた俺は、短く返す。


「狩人やってるんだって。元々何してたんだ? 冒険者じゃねえよなあ。お前の雰囲気。騎士で落ちこぼれてこちらに来たのか? 人と戦うのが怖くて、狩人にでもなったか?」


「……お前には関係ない」


「ロクサス、他の客に絡むのは止めてくれ」


 店主が目の前の男、ロクサスとやらに注意をする。


「なんだよ……何もしてねえだろ。絡むってのは、こういうことを言うんだ」


 ロクサスは俺の食べているスープの皿を取ると、そのまま俺の頭にぶっかけた。

 俺の頭はスープでびしょびしょになり、地面には肉団子や野菜が散乱する。


「ハハハ! 水も滴るいい男ってな!」


「なにをやっているんだ!」


 笑うロクサスと怒鳴る店主を尻目に、俺は地面の肉団子を拾う。


「もったいないな。すまない、店主。ちゃんと食べるよ」


 俺はそのまま口に入れる。


「うん、美味い。店主は料理が美味いな」


 料理ができない俺は尊敬するばかりだ。


「なんだ、飯ぶっかけられて、文句の一つもないのか。とんだ腰抜けだぜ。所詮は偶然、小型のハイランドグリズリーを狩っただけの雑魚か」


「ロクサスのアニキ、そいつは正しいですよ。戦ったら、殺されるから耐えてる訳ですから」


 と取り巻きの冒険者がこちらを見て嘲笑う。


「それもそうだ。反抗したら、お前は死んでたぜ。所詮お前は少し弓が使えるただの狩人もどきってわけだ!」


 俺は地面に落ちた肉や野菜を食べた後、立ちあがる。


「美味しかった。店主、また来るよ」


「ああ……すまねえな。レイル」


 俺は申し訳なさそうに謝る店主にそう告げると、お金を置いて店を出た。

 俺はちゃんと約束を守れる男だ。

 だが、それからも酒場の人は減る一方のようだった。


「すまねえが、レイル。しばらく卸す鹿の量を半分に減らしてくれねえか? 消費できなくてなあ」


「分かった」


 鹿を卸しに行った時の店主の言葉を聞いて、更に人が減っていることを知った。

 家に戻ると、ソフィアがこの間自慢していた服を着ている。


「アミラにこの服を見せびらかして来るわ。晩御飯は要らないー。二人で食べといて」


 そう言ってソフィアは家を出て行った。


「素直じゃないのう。最近酒場の売り上げが悪いから、アミラを心配しておるんじゃ。今日は二人で食べようか」


 クリフさんはそう言って笑う。

 クリフさんも昨日の夜、酒場に行っていたし、普段より通っているな。

 そう思いながら、俺はクリフさんと二人で夕食を楽しんだ。


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