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休みを愛す馬と働く蛇と車

新キャラ登場!任務と言いつつ移動中の物語です。

その後、澤巳先生の運転で任務先まで行くことになりかけたが、私以外の生徒全員で先生は運転やめといた方がいいよ!って念押しして午來雪緒という澤巳先生と高校時代同級生だった午族の女性が運転してくれることになった。多分、澤巳先生は結構運転が荒いのだろう。雪緒さんは今は事務作業や運転を主にしているらしい。というか、澤巳先生が宗歴の卒業生だったことが衝撃だ。でも、そうか宗歴は十二支が通う高校だから巳族の澤巳先生が通うのも当たり前か。そんなことを考えながら歩くこと5分。意外と高校の駐車場は校舎から近かった。すると一台の車から女性が出てきた。身長は170cmくらいだろうか。スラッとしていて、黒髪ショートが特徴的だ。

そしてTシャツには『I don't like weekdays』と書かれている。

もう既に独特だなと感じる。


「私を呼んだってことはそれなりの覚悟があるんだろうな?」


もう既に雪緒さんは不機嫌そうだ。


「雪緒。生徒のみんなが私の運転は嫌だというからね」


澤巳はニコニコしながら言った。どっちも怖い。ここが同級生ってどんな学年だったんだろうか…恐ろしい。


「ふーん。お前が壮真の娘か。よかったな。壮真のバカが遺伝しなくて」


雪緒さんは私に近づいて来てそう言って私の肩に手を置いた。

壮真は私の父親の名前だ。全然あの笑った顔しか記憶にないのでバカという言葉がしっくりこない。というか


「私の父とどんな関係が?」


「それはそのうち分かるだろう。そして壮真の事は亮が話さなければいけない」


深刻そうな顔をして雪緒さんは言った。どういうことだろうか。私はきょとんとしてしまった。


「そんなことより行きますよ」


澤巳がパンと急かすように手を叩いた。まるでその話に触れてほしくないように。


「おい!私の休みを潰した見返りは!亮コンヤロー!バカ!アホ!マヌケ!」


そんなこんなで文句を言いながらも雪緒さんは運転席に乗り込んだ。そして全員車に乗った。


「任務ってどんな外れ者なんでしょうか?」


私の隣の席に座る辰井が相変わらずキラッキラした美しい笑顔で問いかけた。眩し!


「四くらいですかね」


助手席に座った澤巳がさらりと答える。


「四とはなんですか?」


急に専門的な事を言われても困る。


「それは俺が説明しよう!」


朝陽と猫田と後ろの席で三人でしりとりで小学生以上に盛り上がっていた木寅が言った。


「説明できんの?」


「こういう時は夜半とかの説明より、俺みたいなのが説明した方が絶対分かりやすい」


木寅は胸を張ってそう言った。その自信はどこからくるのやら。


「外れ者の階級は十段階に分けられていて、一に近くほど弱くなり十に近づくほど強くなる」


木寅は珍しく真面目に説明しているが、ドヤ顔腹立つ。


「じゃあ、その四っていうのは真ん中くらいの強さってこと?」


「イエス!」


木寅はいきなり英語で返してきた。もうそのテンション…そろそろ落ち着け。


「岬に分かりやすく言うと、一が激弱で、俺らが近づくだけで、倒れる。二も三もそんな大差はないね。三までは治療可能。外れ者を心の闇から追い出せる。四以降は封印かな。流石に八くらいからは倒すのも視野に入れなきゃいけなくなるけど、前に夜半が言ったように俺らは学生だから外れ者殺せない。責任がとれないからな。本部の仕事だ。でも、殺すと言ってもだいたいは封印されてる。澤巳先生が止めてるんだよ」


朝陽がそう言って澤巳先生を見る。


「もう、こいつはそういう面倒なことよくするよな。本部に睨まれるに決まってるのに。私なんていかにサボるかしか考えてないぞ」


雪緒さんはそう言った。Tシャツの文字は本心らしい。当の澤巳先生はいつも通りニコニコして何も言わない。

任務のアクションシーンを楽しみにしていた方。申し訳ないです。もう少しお待ちください。午來雪緒を登場させてみました。ごらいゆきおと読みます。休日を愛する女性です。私事ながら今さらルビの存在に気がつきました。今後は有効活用できるように頑張ります!引き続き楽しんでもらえたら嬉しいです。これからも暖かい目で見守ってください。よろしくお願いします。

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