第二十一話
自分のベットに飛び込み枕に顔を埋め、その場で足をバタバタさせた。
「うぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
駄目だ。にやけた顔が治らない。
「(私とおにぃは血が繋がってないだ!つまり、私の想いは想ってもいい想いだ
だったんだ!!)」
今まで兄妹で恋をする事は出来ない。だから、私はおにぃに恋なんてしていない。そう思ってせき止めていた気持ちが崩れ、おにぃが好きだという気持ちが溢れてくる。
「すー。はー。すー。はー。・・・ふぅ」
深く息を吸って吐くのを何度か行い気持ちを落ち着かせる。
「春ちゃん。入っていい?」
部屋を扉をノックして、莉奈さんが問いかけてきた。
一瞬悩んだが、「・・・どうぞ」と言い、扉を開けた。
「冬也と血が繋がってないって知らなかったんだね」
「はい。教えて頂きありがとうございます」
莉奈さんは嫌いだが、一応教えてくれた事には感謝している。そんな私の感謝に「(別に教えた訳じゃないんだけどなぁ。余計な話をしちゃったなぁ)」といった顔する莉奈さん。そこに私は追い打ちをかける様に言った。
「莉奈さん。私は絶対に負けませんから」




